DuckDuckGoの利用を完全にやめた理由

今ではすっかり陰謀論者御用達の検索エンジンと化してしまった「DuckDuckGo」であるが、本記事では数年に渡って時たま利用していたDuckDuckGoの利用を完全にやめた理由を書いておこうと思う。

検索精度が低すぎる

DuckDuckGoの一番のネガティブな点としてその精度の低さがある。「あ」と検索すれば「い」が出てくるような精度だ。

例えば先日ある有名芸能人の基本情報を知りたいと思いDuckDuckGoで検索したところ、Wikipediaや芸能人のプロフィールといった情報の前にまず「◯◯の写真加工疑惑!!」、「◯◯はPhotoshopで盛っていたことが丸わかり!!」などの個人ブログのゴシップ記事が大量に出てきてしまった。

同じ検索ワードでGoogleで検索するとWikipediaやプロフィールといった知りたい情報が一発で出てくるのとは対照的にDuckDuckGoはどうでもいい情報ばかり引っかかる。

DuckDuckGoはSEOをほぼ無視し、また、Googleのように情報の確度が低いサイトや陰謀論サイトを検索結果から除外したり、表示順位を下げるといったアルゴリズムの調整を全く行わないため、DuckDuckGoの検索精度の質の低さにはびっくりしてしまう。

マップとの親和性が低い

DuckDuckGoにもGoogleのGoogleマップと同じようにマップ検索機能があるが、Appleのマップデータを利用しているだけであり、GoogleのようにGoogle検索結果から知りたい場所の位置情報を参照しながら口コミを見るといったことは一切できず、自宅から近いコンビニ一覧を表示するといった単純なこともできない。

プライバシーを尊重するという面においては喜ばしいことかもしれないが、マップの膨大な口コミを参照してショップや病院の情報を比較するといった有用な使い方ができるGoogle検索と比べると利便性という面では大きく劣ってしまう。

プライバシーの保護はブラウザの拡張機能である程度まで肩代わりできる

DuckDuckGoは「ユーザーをトラッキングしない」という点を最大の売りとしているが、Google検索においてもChromeやSafari、Firefoxの拡張機能である程度のトラッキングはブロックできるため、果たしてDuckDuckGoが提供するプライバシー保護が拡張機能を利用した場合と比べてどこまで効果的なのかは疑問に残る。

もちろん、拡張機能だけでトラッキングを完全にブロックできるとは限らないし、GoogleのようにGoogleアカウントと紐付けされた検索エンジンより、一切のパーソナライズを行わないDuckDuckGoの方がプライバシー保護という点では優れているかもしれないが、「拡張機能である程度トラッキングをブロックした精度が高いGoogle」と「ユーザーを一切トラッキングしないが精度が低いDuckDuckGo」を天秤にかけた際にDuckDuckGoにそこまでの魅力があるだろうか。

総評

コロナ前の時代であったならば検索精度の低さを考慮してもプライバシー保護という観点からDuckDuckGoを利用する価値は一定以上あったかもしれないが、コロナ後の陰謀論の広まりを受けて陰謀論サイトやゴシップブログを放置し続けるDuckDuckGoの魅力は個人的に完全になくなったと感じている。

もちろんGoogle検索を手放しで薦めるわけではないが、DuckDuckGoを利用するくらいなら多少プライバシーが犠牲になっても欲しい情報がある程度すぐ手に入り、マップとの親和性も非常に高いGoogleを使った方がマシだろう。