どうしてこうなった。Pixel 6の悲劇。

昨年の夏、僕は脱Appleを目指してまず手始めに友人から譲り受けたPixel 3をメインスマホとして使用しはじめた。

Pixel 3は僕にとって初めてのGoogle製スマートフォンとなったが、バッテリーの持ちを除けば非常にバランスよく纏った良いデバイスで、気を良くした僕は中古のPixel 5も購入したほどだ。

僕の初めてのAndroidスマートフォンは2013年に購入した悪名高い「Arrows F-02E」で巷では「カイロ」と揶揄されるほど発熱が酷く、パフォーマンスにも大いに問題があったスマホであったため、Androidスマホに良いイメージがなかったのだがPixel 3と5は見事にAndroidスマホに対するネガティブなイメージを払拭してくれた。

そして2021年8月、Googleはかねてより噂やリーク情報があった「Pixel 6」を正式に発表。すっかりPixelブランドの虜になっていた僕は10月28日の発売日に迷わずPixel 6(Proじゃないノーマル版)を購入したのだが、これが悪夢の始まりだった。

まずPixel 6を手にして思ったのは「大きい」というサイズに対する不満だ。事前に店頭のデモ機でもチェックはしていたのだが、いざ自分のスマホとして使用するとやはり6.4インチというサイズは大きすぎる。

そしてようやく大きさにも何とか慣れてきた頃に「Wi-Fi接続が切れる」、「太陽光の下だと指紋認証がまず機能しない」、「自動輝度調整がバグって画面が暗いままになってしまう」など不具合が多発しだした。

既にこの時点で国内外のレビューサイトやSNSでPixel 6/6 Proの不具合は大いに話題になっており、僕の中でPixel 6はいわゆる「外れスマホ」、「地雷」という認識になってしまった。

Pixel 5はこの時点で既に売却、Pixel 3はアップデートの提供が終了していたため、Pixel 6の不具合に耐えかねた僕は結局iPhoneへと戻る決意をし、現在に至っている。

なお、Pixel 6は初期化して売却を試みたが、NFCの初期化を忘れてAndroidをリセットしてしまったためNFC内にデータが残っている状態になってしまい、売却したくてもできない状態にある。Googleや専門業者に送ってNFCを初期化してもらう方法もあるにはあるが、もう僕はPixel 6に振り回されるのは沢山なのでサブスマホとして運用している。

ちなみにPixel 6は何度かGoogle側のアップデートがあったものの、2022年7月時点で僕のPixel 6は未だに前述した不具合が続いており、もう二度とPixelブランドのスマホを買うことはないだろうと思う。

個人的にはこれだけ不具合でテックメディアやSNSを騒がせたのだからGoogle側から何らかの声明があってもいいと思うのだが、まるで不具合などなかったかのようにPixel 6aといった廉価版を出したり、依然としてPixel 6/6 Proを販売し続けているGoogleには疑問を感じている(不具合を無視して販売を継続するスマホはPixelに限ったことではないが)。

と、まあこんな感じで僕の脱Apple計画は失敗に終わり、加えてWindows 11への不信感から結局PCもMacへと戻ってきてしまったのでこれはApple製品を使えという何らかの啓示だと思って、今後もMac、そしてiPhoneを使っていこうかと思う。

最後に、Pixel 6の不具合に関してはあくまで僕の経験に基づいた話であるため、本記事はPixel 6を問題なく使用できている方を中傷する意図などは全くないことを明示しておきたい。