スターティング・オーヴァー&江ノ島西浦写真館

毎度お馴染み三秋縋著の”スターティングオーヴァー”三上延”江ノ島西浦写真館”を読了。

(メディアワークス文庫)三秋縋(著)

三秋縋氏については散々今までの記事でその魅力を書いてきたので、今更語る部分はあまり多くないのだが、この”スターティング・オーヴァー”は三秋縋の作品では”恋する寄生虫”の次に面白かった。

以前も書いたが三秋縋氏は”完璧なハッピーエンド”は描かない作家さんで、今までに読んだ作品も人によっては「後味が悪い」という印象を持つ人もいるほど好みが分かれる。

対してこの”スターティング・オーヴァー”は今までの作品の中では最も完璧なハッピーエンドに近い終わり方だったと思う。

作品としてはかなり初期の作品だが、話の設定がシンプルで読みやすく、終わり方も前述の通り”完璧なハッピーエンドに近いハッピーエンド”なので、読んだ後のモヤモヤ感が少なく、個人的にはすっきりとした読後感で良かった。

これで三秋縋の作品は刊行されている中では、あとは”君の話”を読めばコンプリートとなるが、”君の話”の評判はあまり耳に入ってこないのでどんな作品なのか気になる。

(光文社文庫)三上延(著)

次に”三上延”著の”江ノ島西浦写真館”であるが、三上延の作品は大ヒットした”ビブリア古書堂の事件手帖”を全巻読了済み。

今作”江ノ島西浦写真館”は、シリーズ化されていない単行本作品であり、”ビブリア古書堂の事件手帖”と同じく舞台は湘南地区であるものの、両者に直接的な話の繋がりはなく(一部共通する登場人物はいるが出番は少し)、今作を読めばそれで話は完結する物語となっている。

作品としては”ビブリア古書堂の事件手帖”が”本についてのミステリー”であったのに対して本作は”写真についてのミステリー”であり、写真を嗜む僕から見るととても興味深い描写が多くあり、楽しく読めた。

見知った地域である江ノ島近辺が描かれるというのも好みだ。

ただ、終わり方については少し消化不良なところがあって、シリーズ化したらもっと面白くなるのではないかと感じた。

続編を作ることも可能な終わり方なので、シリーズ化すれば”ビブリア古書堂の事件手帖”と並ぶヒット作になる可能性もあるように思う。

というわけで、これで3〜4月にかけて購入しまくった書籍も大半は読了出来た。

あとは前述した”君の話”と、カミュの”異邦人””佐野徹夜””君は月夜に光り輝く”を読めばひとまずは読書期間終了となる。

短期間でこれだけの書籍(ラノベに近い作品ばかりだが)を読んだのは僕にしてはよくやったと思う。