気になっていた映画”サーチ(原題Searching)”をiTunesレンタルで鑑賞。
2015年公開のホラー映画”アンフレンデッド”と同様、全編がPC画面上でのみ進むという異色作ではあるが、今作はホラーではなくサスペンスであり、アンフレンデッドの手法はそのままに脚本と題材をガラリと変え、B級ホラー映画のアンフレンデッドから一級サスペンスへと昇華した作品だった。
終始、音響での脅かしや人間の内輪揉めを描いていたアンフレンデッドとは違い、本作は伏線を散りばめた上でストーリーが二転三転するどんでん返しで、しかも最後はすっきりした終わり方という、サスペンス映画としてはお手本とも言うべき作品になっている。
あらすじとしては突如として娘が行方不明となった父親が、娘のPCのSNSなどのやり取りを調べながら”娘に一体何があったのか?”という謎を刑事と協力しながら追いかけていくものだ。
あらすじだけなら普通のサスペンス映画に聞こえるのだが、それを全編PC画面上で進むという新たな手法に織り込んで展開させる様はすごい。
テキストを一度打ってから消して書き直したり、マウスポインタの動きで父親の心情を表したり、アンフレンデッドで確立された手法を、今作ではPC画面をズームしたり、ニュース映像を流したりとブラッシュアップさせている。
前作アンフレンデッドも個人的に好きな映画なのだが、今作はアンフレンデッドの比ではない出来。
2018年公開の映画の中では一番と言っても過言ではないくらいすごい映画だ。
これは普通にiTunesで2500円で購入してもいい。
そらくらい価値のある作品だと思う。
洋画もそろそろネタ切れなのかと思っていたところに、こういう映画が出てくるから、映画ファンはやめられないのだと感じた。