TVアプリのHLS形式の映画とは一体なんなのか?

macOS CatalinaでiTunesが分割され、映画を視聴する環境は新しい「TV」というアプリを使用するが、macOS CatalinaのTVアプリへの移行に伴い、実は映画のファイル形式も刷新されている。

今回はTVアプリでのHLS形式の説明とそれによってもたらされるメリットを紹介する。

TVアプリのHLS形式の映画とは?

前述の通りTVアプリでは全ての映画ではないが一部の映画が「HLS形式」のファイルへと刷新されており、購入・レンタルした映画をローカルにダウンロードしてみると一部の映画が「.movpkg」という拡張子になっており「HLS Video」という形式になっているのが確認できる。

また、HLS形式の映画はアイコンも刷新され、暗号化されていることを示す鍵マーク、及びTVアプリのロゴが入ったアイコンになっている。

HLSとは「HTTP Live Streaming」の略であり、Appleが自社開発した動画ストリーミング用のプロトコルだ。

従来の動画に使用されるプロトコルと違ってHLSは一般的なHTTPプロトコルを使用するため、配信側は特別なサーバーを用意する必要もなく、更にサーバーとクライアントの間で通信速度が不安定になっても細切れになったそれぞれの映像ファイルを速度に応じて適切な映像として配信できるため、比較的安定したストリーミングが可能になるという特徴がある。

試しにHLS形式の映画ファイルを右クリックして「パッケージの内容を表示」をクリックすると映画が無数のファイルで構成されていることが確認できる。

字幕・吹き替えを収録した長編映画では構成するファイルの数は5000個に及んでいた。

TVアプリでダウンロードされた一部のHLS形式の映画はこのストリーミング用のHLSプロトコルで配信される映画をローカルに保存可能なパッケージとして収めたファイルだ。

ユーザーにとってのメリット

HLS形式の映画は字幕・吹き替え両方を収録し、2時間を超える映画でもファイルサイズは4.42GB

ではローカルに保存される映画のファイルがHLS形式になることでユーザー側にメリットはあるのか?という疑問が湧くが、非HLS形式とHLS形式の映画を比べるとHLS形式の映画の方がファイルサイズが小さいことが確認できた。

m4v形式の映画は1時間42分の映画であってもファイルサイズがかなり大きい

例えば字幕・吹き替えやExtra(メイキング映像など)が納められたHLS形式の動画と、従来までの.m4v形式の動画を比べると、画質に変化はないもののHLS形式の方がファイルサイズが小さい。

.m4vも元々はAppleが独自にMPEG 4の規格を拡張して策定したファイル形式だが、ローカルに保存されるHLS形式の映画はそれを更に進化させたものと言える。

ちなみにローカルに保存されたHLS形式のアイコンには「MPEG 4」とはっきり書かれており.m4vと同様にMPEG 4がベースとなっているが、恐らくAppleによる拡張も行われているだろう。

まだダウンロード可能な全ての映画がHLS形式になっているわけではないが、恐らくAppleは今後映画の配信を従来のm4vからHLSへと徐々に移行させていくと思われる。

ダウンロードした映画がHLSにならない場合

TVアプリで配信されている全ての映画がHLS形式でダウンロード可能な訳ではないとはいえ、例えばmacOS Catalina以前のmacOSからアップデートしたmacOSの場合、従来のiTunesライブラリを引きずっているため、HLS形式対応の映画でも従来のm4vのみのダウンロードとなってしまう場合がある。

HLS形式に対応している映画は全てHLSでダウンロードしたいといった場合にはTVアプリのライブラリをリセットして旧iTunesライブラリを削除してみよう。

TVアプリのライブラリのリセット及び旧iTunesライブラリの削除方法は以下の記事にて。

iTunesライブラリをCatalina向けに変更する方法

ライブラリをリセットしたら「ダウンロードしたものを削除」をクリックして改めて映画をダウンロードすれば、その映画がHLS対応であればHLS形式で保存されるはずだ。

まとめ

僕は動画は畑違いの分野であり、ここでまとめた記事も動画関係に詳しい人から見たら的外れな説明になっているかもしれないが、TVアプリのHLS映画ファイルについては海外サイトを含めても言及している人が見当たらなかったため本記事でまとめてみた。

もし上記の説明に関して誤りがある場合はコンタクトフォームからご指摘していただけるとありがたい。