Touch Barを使いやすくカスタマイズ

2016年以降のMacBook Proシリーズはescキーやファンクションキーを廃してTouch Barと呼ばれる細長い有機ELタッチパネルをキーボード上部に搭載しており、完全にファンクションキーとescキーを置き換える形になっている。

リリース当初から評判はあまり良くなく、僕自身も使用してみて「一長一短」「あれば便利だがなくても困らない」という印象を持っているがカスタマイズ次第で使いやすくもなるので、ここではTouch Barのおすすめカスタマイズをまとめる。

ちなみに本題とは関係ないがTouch BarのスクリーンショットはShift+Command+6キーを同時に押すことで撮れる。

Touch Barの機能と用語

本題に入る前にまずTouch Bar関連の用語を説明しよう。

Touch Barには大きく分けて「Appコントロール」「Control Strip」「クイックアクション」という機能がある。

Appコントロール

Appコントロール(写真アプリで編集中の表示)

「Appコントロール」はその名の通り、使用しているアプリケーションがTouch Barをサポートしているなら、そのアプリケーションの専用項目がTouch Barに表示される機能だ。

例えば写真アプリで写真を編集中に専用の操作項目が出たり、SafariでWeb閲覧中に動画のシークバーやSafariのタブのサムネイル画像が表示されたりする。

Control Strip

Control StripはAppコントロール画面が表示されていても常に右側に表示される

「Control Strip」は通常はTouch Bar右側に折りたたまれた状態で表示されている、特定の項目に瞬時にアクセスできる機能だ。

Control Stripを展開した状態

Control Stripには「展開した状態」と「展開されていない縮小状態」があり、それぞれのControl Stripには多種多様なショートカットを追加でき、自由にカスタマイズ可能だ。

ちなみに展開していない縮小状態のControl StripはAppコントロールの使用の有無に関わらず常にTouch Bar上に表示されており、Touch IDの入力を求められる時などの特別な場合を除き不変である。

Control Stripを展開するには縮小状態のControl Stripの左側の矢印をタップする。

クイックアクション

機能拡張でワークフローを登録すればワンタッチでワークフローを実行できる

「クイックアクション」はTouch Bar独自の機能/呼称ではないがAutomatorなどのアプリケーションでワークフローを作り、そのワークフローを瞬時に実行する機能だ。

AppコントロールやControl Stripより利用頻度も見る機会も少ないが、自分でAutomatorでワークフローを作りTouch Barに表示させておけばワークフローの実行が容易になるのでAutomatorを使いこなしている人は使用してみてもいいだろう。

Touch Barのおすすめカスタマイズ

Touch Barのカスタマイズ方法

まずTouch Barをカスタマイズする方法を書いておこう。

方法といっても非常に簡単で”システム環境設定”を開き”キーボード”の項目をクリックして右下の「Touch Barをカスタマイズ」というボタンをクリックするだけだ。

また、キーボードの項目では「Touch Barに表示する項目」「Control Stripを表示」「Fnキーを押して」という3つのカスタマイズ項目も用意されている。

この項目から常にファンクションキーを表示したり、Control Stripの表示を消したりといったようにTouch Bar独自の機能を完全に殺すことも可能。

アプリケーションごとのカスタマイズも可能。画像はSafariの場合。

また、Touch Barをサポートするアプリケーションではメニューに「Touch Barをカスタマイズ」という項目があるので、アプリケーションごとにAppコントロールの項目をカスタマイズすることも可能だ。

ドラッグアンドドロップでTouch Barをカスタマイズ

Touch Barのカスタマイズをするにあたって、まず一番利用することが多いであろう「Control Stripが展開されていない縮小状態」のカスタマイズをしよう。

Control Stripを展開していない状態で「Touch Barをカスタマイズ」というボタンをクリックすると上記のような画面が表示される。

同時にTouch Barの項目もブルブルと震えている状態になるので、頻繁に使用したり自分が便利だと思う機能のアイコンをTouch Barにドラッグアンドドロップしよう。

展開されていない縮小状態のControl Stripに表示できる機能は4つまでなので、最も優先度の高い機能4つを選択しよう。

僕の場合はキーボードが英語配列版で言語切り替えを多用するために「言語切り替えボタン」と、トラックパッドやホットコーナーのジェスチャーでデスクトップを表示するのがイマイチ使いづらいのでタップ一つでデスクトップを表示できるように「デスクトップボタン」、そしてスクリーンショット画面に瞬時に移行するために「スクリーンショットボタン」を割り当てている。

音量調節ボタンはよほどの理由がない限り表示させた方が利便性は高いだろう。

Control Stripを展開した状態では縮小状態よりも非常に多くのカスタマイズ項目が表示されるので、縮小状態とは違って使用頻度が低い機能も自由に割り当てていいだろう。

展開した状態のカスタマイズは完全に個人の好みによるので自分で便利だと思う機能を割り当てよう。

ちなみに個人的には「展開した状態」「縮小状態」のいずれでもSiriは不要だと思っている。

最近のMacBook Proは音声による「Hey Siri」コマンドが利用できるため、わざわざSiriアイコンをタップしてSiriを呼び出す必要があまりないからだ。

「Hey Siri」に対応していなくてもメニューバーやドックからSiriを呼び出すことはできるので、貴重なTouch BarのスペースをSiriで無駄にする必要はないと思う。

AppコントロールをTouch Bar対応アプリケーションでカスタマイズする際も同様に「そのアプリを使用中にAppコントロールに表示したい項目」をドラッグアンドドロップしよう。

RocketでTouch Barをカスタマイズ

Touch BarはサードパーティーアプリもサポートしているのでTouch Barをカスタマイズするアプリも少ないながらも存在する。

ここではRocketという無料のTouch Barカスタマイズアプリを紹介する。

Rocketは2016年以来更新が止まっておりベータ版しかないが無料で利用することができる。

ドックをTouch Barに表示
フォルダへのショートカットも表示可能

画像のようにmacOSのDockをTouch Barに表示することができるほか、フォルダへのショートカットなども登録可能。

通常はCommandキー+`でRocketの機能を呼び出すが、もちろんこのショートカットキーも変更することが可能。

2019年のMacでも問題なく動作したが2016年以来更新が止まっているのは不安であり、今後のmacOSのアップデートで正常に動作しなくなる可能性があるのが難点。

このアプリの他に「Better Touch Tool」という有料のTouch Barカスタマイズアプリもあるが、Mac Book Pro 13 Mid 2019に導入したところ完全にMacがフリーズしたため全くおすすめはできない。

もちろん僕のMacの環境に原因がある可能性もあるが、フリーズを抜きにしても設定項目が非常に複雑で手軽にサクッとカスタマイズすることができず、ユーザービリティ的に難がある。

現状ではTouch Barのサードパーティーカスタマイズアプリは上記のRocketが一番手軽で操作方法もわかりやすいだろう。

前述のように更新がストップしているのが唯一ネックだ。

まとめ

Touch Barは従来のユーザーの間では評判が悪いがカスタマイズと使い方によっては便利であるし、サードパーティーのアプリで更に利便性を高めることもできるため言われているほど酷いギミックだとは思わない。

ただ、やはり「あれば便利だがなくても困らない」という印象は変わらず、中でもescキーだけは物理的なキーにしてほしかったと思う。

次期macOS CatalinaではTouch Barに関する機能については全く触れられていないが、AppleはもっとTouch Barを活かす機能を追加してほしい。