擬似解像度はどこまでmacOSのパフォーマンスに影響を与えるか?

今まで様々な記事においてmacOSのRetina(擬似解像度)表示はmacOSにかなり負荷がかかると書いてきたが、実際に擬似解像度によりどの程度のパフォーマンロスが生じるのか検証してみた。

擬似解像度については以下の記事にまとめてあるので、よければ参考にしてほしい。

ブログ開始初期の記事なので一人称が”僕”ではなく”私”なのはご容赦。

Macで4Kモニターを使用した際のRetina解像度

今回は4Kモニターを接続したMacで擬似解像度をそれぞれ1920x10802560x14403008x16923360x1890ネイティブ3840x2160に設定し、全く同じベンチマークを実行した。

使用したMacはMac mini 2018(6コアi7・メモリ32GB・Blackmagic eGPU Radeon Pro 580)

CINEBENCH R15 OpenGL

CINEBENCHのOpen GLテストは固定解像度の映像ソースをレンダリングするため、擬似解像度を変えてもテスト中の映像のレンダリング解像度が変化することはないのが特徴だ。

擬似解像度1920x1080

擬似解像度2560x1440

擬似解像度3008x1692

擬似解像度3360x1890

ネイティブ3840x2160

結果はいずれの擬似解像度においてもスコアは誤差レベルであり、CINEBENCHなどの”あらかじめレンダリングされる画像・映像サイズが決まっているコンテンツ”に関しては擬似解像度によるパフォーマンロスはないようだ。

記事が長くなってしまうため、ここでは掲載しないがGeekbench 4のCompute(GPU)ベンチマークもCINEBENCHと結果は全く一緒であり、擬似解像度によるパフォーマンスロスは一切スコアに表れなかった。

しかし、続いて検証する”Unigine Heaven”などの”擬似解像度によってレンダリング解像度も可変するソフトウェア”では話が違ってくる。

Unigine Heaven

ここではウィンドウモードでのテスト結果を載せるが、フルスクリーンにおいてもUnigine Heavenの挙動は同じで、擬似解像度によってレンダリング解像度が変わってくるという実ゲームに近い挙動を示す。

擬似解像度1920x1080

擬似解像度2560x1440

擬似解像度3008x1692

擬似解像度3360x1890

ネイティブ3840x2160

結果は見ての通りで、擬似解像度が上がれば上がるほどフレームレートもスコアも落ちていく。

macOSの扱いとしては1920x1080とネイティブ3840x2160の負荷はほぼ変わらないはずなのだが、Unigine Heavenは律儀に擬似解像度に応じてレンダリング解像度も変わるため、見事とも言えるほど順々にスコアが低下していった。

所感

以上の結果を見るに、前述したようにCINEBENCHのようなあらかじめ画像・映像ソースの解像度が決まっている場合には擬似解像度によるパフォーマンス低下はないが、Unigine Heavenなどの擬似解像度によってレンダリング解像度も変わる3Dソフトウェアでは、当たり前ではあるが擬似解像度を上げれば上げるほどパフォーマンスは低下していく。

また、macOSの標準機能”Launchpad”のように、画面全体にエフェクトがかかるような処理やブラウザ・フォルダのスクロールといったmacOSのUIも擬似解像度によるパフォーマンス低下の影響を受ける。

まとめ

これまでの結果を踏まえると、やはりパフォーマンス的には4Kモニターの場合、macOSがデフォルトで設定する1920x1080が最も快適であり、ゲームなどの3Dレンダリングも速い。

また、今回テストしてわかったのだが擬似解像度を上げるとGPUのVRAM使用量も増えることが確認できた。

4Kモニターではネイティブ解像度が3840x2160なのに、擬似解像度を上げるとネイティブ解像度以上のVRAMを必要とするようだ。

4Kモニターで1920x1080というのは、いくら表示が綺麗になってパフォーマンスが高いとしても作業領域的には狭いので擬似解像度を上げたくなるだろうが、前述のように場合によってはUIなどを含めたmacOSのパフォーマンスに多大な影響を与えるため、”擬似解像度を上げればパフォーマンスは低下する”という点を念頭に設定してほしい。