MacBook Pro 13インチはCore i5、Core i7どっちがいい?

MacBook Pro 13インチモデルはMacBook Airより格段に性能が高いにも関わらずMacBook Pro 16インチよりモデルより大幅に安いが、カスタマイズする際、CPUをCore i5・Core i7どちらにすればいいのか迷う人もいると思うのでまとめてみよう。

なお管理人はMacBook Pro 13インチ Mid 2019のCore i5(1.4Ghz)モデル及びMac mini 2018のCore i7(3.2Ghz)モデルを使用している。

また、この記事は2020年版MacBook Pro 13インチモデルの登場に伴って2020年5月5日に書き直している。

なお、2020年版のMacBook Pro 13インチのエントリーとミドルモデル(1.4Ghzモデル・1.7Ghzモデル)は2019年からストレージ以外のスペックが変わっておらず、僕の持っている2019年版MacBook Pro 13インチと全く同じである。

MacBook Pro 13インチのCore i5・Core i7の違いはほとんどない

MacBook Pro 13インチではCPUはCore i5からCore i7にカスタマイズすることが可能だが、まずはMacBook Pro 13インチモデル2020で選択可能なCPUの違いをそれぞれ表でまとめてみたので見てみよう。

画像出典 Apple
エントリー(最下位)モデル
Intel Core i5-8257U
・1.4Ghz
・3.9Ghz(ターボブースト時)
・TDP 15W
・プロセスルール 14nm
・キャッシュ 6MB
・4コア8スレッド
・Intel Iris Plus Graphics 645
ミドルモデル
Intel Core i7-8557U
・1.7Ghz
・4.5Ghz(ターボブースト時)
・TDP 15W
・プロセスルール 14nm
・キャッシュ 6MB
・4コア8スレッド
・Intel Iris Plus Graphics 645
上位モデル
Intel Core i5-1038NG7
・2.0Ghz
・3.8Ghz(ターボブースト時)
・TDP 28W
・プロセスルール 10nm
・キャッシュ 6MB
・4コア8スレッド
・Intel Iris Plus Graphics
最上位モデル
Intel Core i7-1068NG7
・2.3Ghz
・4.1Ghz(ターボブースト時)
・TDP 28W
・プレセスルール 10nm
・キャッシュ 8MB
・4コア8スレッド
・Intel Iris Plus Graphics

最下位モデルのCore i5とCore i7の違いで最も目につくのはクロック周波数だ(特に最下位スペックのCore i5-8257Uと最上位スペックのCore i7-1068NG7)。

基本的にCPUはクロック周波数が高ければ高いほど高性能であり、MacBook Pro 13インチの最下位スペックのCPUである最下位Core i5が1.4Ghzなのに対してカスタマイズできる最上位スペックのCore i7のクロック周波数は2.3Ghzに達する。

ちなみにターボブースト時の最大クロック周波数は前者が3.9Ghz、後者が4.1Ghzである。

ターボブーストとは?
ターボブーストとはIntelのCPUに搭載されているクロックブースト機能で、CPUの負荷度に応じてTDP(熱設計電力)の範囲内でクロックを一時的に上昇させる。

たとえば1コアのみが使われるような負荷が低い処理は、その1コアのみをベースクロックの3.2Ghzから一時的に4.6Ghzまで上昇させて処理能力を引き上げるということが出来る。
TDPや発熱による問題があるため、負荷がかかるコアが増えるほどターボブーストのクロックは低くなる。

同様の機能としてAMD CPUにもターボコアというものがある。

ものすごくざっくり言うとターボブーストやターボコア機能は「自動オーバークロック」である。

ただ違いはそのくらいで、細かなCPUの仕様(キャッシュ)などを除けば基本的な処理性能はそこまで違わない。

というのもMacBook Pro 13インチモデルに採用されているCore i5はCore i7と同じ4コア8スレッドであり、スレッド数に違いは全くないのだ。

スレッドとは?
スレッドというのは実行単位の一つであり、簡単に言えばCPUが仕事をする連続した処理の流れのこと。

1コアであれば1スレッド、2コアであれば2スレッドと呼ばれる。
当然処理の流れは多い方がパフォーマンスは高くなる。

また、IntelやAMDのCPUでは”論理コア”とも呼ばれる機能があり、CPUコアの空いたリソースをOS側に仮想的に”コアがもう一つある”と見せかけることによりパフォーマンスを向上させることが出来る。

この機能がある場合は1コアの場合は2スレッド、2コアの場合は4スレッドというように、”論理コア”があることでCPUの処理の流れを仮想的に増やすことが出来る。

なお、ワークステーションやサーバー用途のCPUでは1コアにつき論理コアを2つ以上持つものも存在する。
ちなみに論理コアの性能は物理コアには及ばないので、2コア4スレッドと4コア4スレッドでは後者の方がパフォーマンスが高い。
MacBook Pro 13 Mid 2019の最下位スペック(Core i5)のCPUのスレッド数ごとの使用率を表示した状態。
4コア8スレッドであることがわかる

MacBook Pro 16インチモデルだと下は6コア12スレッドから上は8コア16スレッドまでカスタマイズ可能だがMacBook Pro 13インチモデルのCPUは全て4コア8スレッドである。

Core i7(最上位スペック)のスコア
Core i5(最下位スペック)のスコア

上の画像は2019年版のMBPではあるがGeekbenchというベンチマークアプリの公式サイトに掲載されているマルチコアの性能スコア表だ。

当然ながらクロック周波数が高いCore i7搭載モデルの方が最下位Core i5搭載モデルより性能は上だが劇的と言えるほどまでは性能に差はないことがわかる。

これはMacBook Pro 13インチモデルが全モデル4コア8スレッドであるために大きな性能差が出にくいためだ。

2020年モデルは上位・最上位のCore i5・Core i7搭載モデルがそれぞれ10世代のIntel Coreプロセッサとなっているが、世代を考慮しても4コア8スレッドであることに変わりはないので体感できるほどは速くないだろう。

しかしこれが8コア16スレッドのMacBook Pro 16インチモデルになると下記画像のようなスコアになる。

Core i9 8コア16スレッドのMacBook Pro 16インチのスコア

クロック周波数自体はMacBook Pro 13インチモデルとそこまで違いはないのに性能差は歴然だ。

CPUの性能はクロック数よりコア数・スレッド数によって決まると言ってもいいくらいに「コアとスレッド」の数の影響が大きい。

ただし、内蔵グラフィックスについては上位スペックのCore i5 2.0Ghz及び最上位スペックのCore i7 2.3GhzがIntel Iris Plus Graphics、最下位スペックのCore i5 1.4Ghz及びミドルスペックがIntel Iris Plus Graphics 645なのでグラフィック性能に関しては10世代 Core i5・Core i7を搭載するモデルが上である。

MacBook Pro 13インチモデルはぶっちゃけCore i5・Core i7どっちでもいい

画像出典 Apple

前述のようにMacBook Pro 13インチモデルは全モデル4コア8スレッドであり、Core i5とCore i7を比較しても劇的な性能差はない。

これを踏まえると、個人的にはMacBook Pro 13インチモデルを選ぶならCPUは特に拘らなくてもよく、Core i5でもCore i7でもどっちでもいいと思っている。

もちろんCore i7の方がクロック周波数が高く、先ほどのスコア表では2019年版のスコアではあるが最上位Core i7は最下位スペックCore i5より400程度スコアが上であり、そこには確かに性能に差が存在する。

また、内蔵グラフィックスに関しても2020年モデルではCore i5@2.0Ghz・Core i7@2.3Ghzモデルが上なのは間違いない。

ただ、グラフィック性能を重視するのであってもわざわざ最上位のCore i7を選ぶ必要はなく、ミドルのCore i5 2.0Ghzモデルでも最上位と同じ内蔵グラフィックスを搭載している。

僕は6コア12スレッド(3.2Ghz)のMac mini 2018を使用しているが、それと比べてもMacBook Pro 13インチモデルの4コア8スレッド(1.4Ghz)との違いはPhotoshopや動画編集、エンコーディングなどの重い処理をさせなければ大きな違いは体感できない。

個人的な意見としては「とにかく出来るだけ高性能なMacBook Pro 13インチモデルが欲しい」、「確かに存在する性能差を無視できない」、「CPU内蔵グラフィックスの性能やターボブースト時のクロックを重視する」という人でなければ最下位モデルのCore i5や上位Core i5 2.0Ghzでも十分だと思う。

MacBook Pro 13インチモデルを購入するならCPUよりメモリを重視

画像出典 Apple

MacBook Pro 13インチモデルには前述のようにCPUに関してはどのモデルでも劇的な性能の違いがないため、CPUよりはメモリやSSDの容量を重視した方がいい。

僕のMacBook Pro 13インチモデルはメモリ8GBなのだが、メモリ8GBでは普段用途でも確実に足りない他、SSDも容量が多い方が転送速度は高い(SSDは基本的に容量が多ければ転送速度が早く、少なければ転送速度は遅くなる)。

僕としてはCPUにお金をかけるよりはメモリを16GB・または32GBにした方がいいと思っている。

僕はCPUを最下位のCore i5@1.4Ghzにしたことには後悔はないが、メモリ8GBを選択したことに対しては非常に後悔している。

まとめ

MacBookシリーズは現行のモデルはいかなる方法を以ってしてもCPUはもちろんメモリやSSDも交換は不可能なため、あとで後悔しないためにも慎重に選ぼう。

なお、本記事はあくまで僕個人の意見を参考までにまとめたものであるため「Core i7を選ぶ必要はない」と言っているわけではなく、少しでもMacBook Pro 13インチモデルを長く使用する上で最上位スペックのCPUを選ぶという選択肢ももちろんありだろう。