Macを選ぶなら最低クアッドコアは必要だと思う理由

現在のMacのラインナップだと先日アップデートされた影響もあって、MacBook Airがノート型としては最も安くお手軽にMacの世界を楽しめるのだが、僕はMacBook AirのエントリーモデルのようなCPUがデュアルコアのモデルはあまりおすすめしない。

僕は現在メインにCPU 6コア i7 12スレッドのMac mini 2018を使用し、サブとしてCPU デュアルコア i5 4スレッドのMacBook Pro 13インチ Early 2015を使用しているが、MacBook Proでさえデュアルコアだとヘビーなアプリケーションの使用やYouTube動画を見ながら様々な作業をするといったことは難しい。

なお、MacBook Pro 13インチモデルは現在では全てのモデルがクアッドコアCPU搭載となっている。

デュアルコアCPU搭載モデルが存在するのは現在MacBook Airだけとなる。

スレッドとは?
スレッドというのは実行単位の一つであり、簡単に言えばCPUが仕事をする連続した処理の流れのこと。

1コアであれば1スレッド、2コアであれば2スレッドと呼ばれる。
当然処理の流れは多い方がパフォーマンスは高くなる。

また、IntelやAMDのCPUでは”論理コア”とも呼ばれる機能があり、CPUコアの空いたリソースをOS側に仮想的に”コアがもう一つある”と見せかけることによりパフォーマンスを向上させることが出来る。

この機能がある場合は1コアの場合は2スレッド、2コアの場合は4スレッドというように、”論理コア”があることでCPUの処理の流れを仮想的に増やすことが出来る。

なお、ワークステーションやサーバー用途のCPUでは1コアにつき論理コアを2つ以上持つものも存在する。

ちなみに論理コアの性能は物理コアには及ばないので、2コア4スレッドと4コア4スレッドでは後者の方がパフォーマンスが高い。

デュアルコア(4スレッド)のMacのパフォーマンス

ベンチマークではなく、日常的に使用するであろうWebブラウジングやPhotoshopなどのヘビーなアプリケーションをデュアルコアのMacBook Pro Early 2015を使用し、そのCPU使用率を計測してみた。

なお、ここではブラウザはSafariを使用しているが、使用するブラウザや個々のMac環境で差が生じる可能性もあるのであくまで参考として受け取ってほしい。

縦に長いページをスクロール

まずは縦に長いWebサイト(今回は自分のブログ)を最大化した状態で表示し、ページをスクロールした際のCPU使用率を見てみよう。

結果は”ユーザ”と”システム”合計で50%近いCPU使用率に達し、CPUの余力は57%。

Webページのスクロールというのは極めてありふれたタスクであるが、デュアルコア(4スレッド)だとページをスクロールする際にもかなりのCPU使用率になる。

YouTube

続いてYouTubeで1080p FHDのライブ動画をシアターモードで鑑賞した際のCPU使用率を見てみる。

結果はYouTubeの1080p動画を見るだけでもCPU使用率は”システム”と”ユーザ”で合計20%近くになり、CPUの余力は78%といったところだ。

CNN

続いてはアメリカCNNのサイトを閲覧してみる。

CNNのサイトは多くの画像や広告があり、レイアウトも複雑であるため、Webサイトの中では比較的重いサイトだ。

CNNのページが完全に読み込まれた直後のCPUの使用率は”ユーザ”だけで60%を超えており、CPUの余力は16%ほど。

もちろん、ページが完全に読み込まれて閲覧できる状態になればCPU使用率は下がるが、動画でもないのに重いWebサイトを開いただけでCPU使用率が跳ね上がるのはデュアルコアならではと言ったところ。

Amazon Prime

続いてはAmazon Primeで映画を見てみる。

映画を視聴中でもそれほどCPU使用率は高くなく、CPUの余力は75%であり、Amazon Primeで動画を視聴するだけなら問題はないように思える。

ただ、それでも”ユーザ”と”システム”で20%以上使用率を食うのはパフォーマンス的に不安だ。

Photoshop

続いてはデュアルコア・4スレッドには明らかに荷が重いであろうPhotoshopを起動してみる。

Photoshop起動直後のCPU使用率は”ユーザ”と”システム”で90%近くまでになり、CPUの余力は13%といったところ。

完全に起動して処理が落ち着けばCPU使用率は下がるが、それでも作業中はかなりのCPU使用率になり、100%に達することも珍しくない。

1920x1080解像度のキャンバスを作成し、Photoshopで画像編集をしている際のCPU使用率のグラフだが、常に50%程度で推移していた。

簡単な作業ならなんとか出来るが、レイヤーを多数作り複雑な処理をする場合は難がある。

デュアルコア(4スレッド)では一般的なタスクも重い場合がある

上記のタスクはあくまで日常的なタスクの一部ではあるが、それでもデュアルコア(4スレッド)ではYouTubeや重いWebサイト、動画配信サービスなどは問題なく再生・表示はできるものの、CPUの余力に不安が残る結果となった。

また、Photoshopなどのヘビーなアプリケーションだとパフォーマンス低下が一気に顕著になる。

ちなみに6コア12スレッドのMac mini 2018のYouTube閲覧中のCPU使用率は以下のようになる。

Mac mini 2018では他にも多くのアプリケーションが立ち上がっている状態にも関わらず、”ユーザ”と”システム”合計で5%くらいしか使用しておらず、CPUの余力は94%もあり、YouTubeを見ながら別のタスクや作業を行うといったことも楽々出来る。

MacBook Pro 13インチ Early 2015がCPU内蔵グラフィックで、Mac mini 2018にはeGPUを接続しているため、スペックには大きな開きがあるがそれでもコア数の違いがパフォーマンスに与える影響は大きい。

所感

MacBook Pro 13インチ Early 2015とMacBook Airのエントリーモデルを比べるのはスペックが違うから参考にならないのではないか?と疑問に思う人もいるかもしれない。

マルチコア
シングルコア

ただ、Geekbenchのベンチマークチャートを見てみると、前世代にはなるがMacBook Pro 13インチ Early 2015とMacBook AirのCPU性能はスコア600ほどの差があるだけであり、シングルコア性能で比べるとその差は更に縮まる。

デュアルコアのMacBook Proで厳しいタスクや作業はMacBook Airのデュアルコアモデルでも厳しいだろう。

ちなみにMac mini 2018(6コア12スレッド)のスコアは24328である。

まとめ

使用する用途やソフトウェアでパフォーマンスは変わってくるだろうが、上記を踏まえると現状Webサイト閲覧などはデュアルコアでもそれほど問題はないが、複数のタスクの実行やPhotoshopなどのヘビーなアプリケーションを使うなら、デュアルコアはやめておいた方がいいと感じる。

持ち運びが主で、外出先で文章を書くくらいならいいかもしれないが、Macを使う内に色々な作業をしてみたいと思ってもデュアルコアだと満足のいくパフォーマンスは得られない可能性が高い。

もし今MacBook Airの購入を検討しているなら必ずクアッドコアモデルを選択してほしいと思う。

完全にWebブラウジングや文章書き専門で、薄くて軽くてとにかく安いノート型Macが欲しいという場合はMacBook Airのエントリーモデルもそれなりの意義はあるが、いくら廉価と言ってもそれなりの価格のため、本当に重い作業はしないのか是非熟考してほしい。

個人的にはMacBook Airのエントリーモデルを買うくらいなら、MacBook Pro 13インチのエントリーモデル(139,800円)を購入した方が、多少軽さと薄さは犠牲になるが費用対効果という意味で無難ではないかと思う。