
既にmacOS MojaveはMetal(ローレベルグラフィックスAPI)が必須となっており、Metal非対応のMacはMojaveにも非対応であるが、macOS Catalinaでは更にmacOSやそれを取り囲むアプリケーションの”Metal化”が進むと見られている。
同様の技術にクロノス・グループが主導しGoogleがAndroidなどに採用しているVulkan、Microsoftが主導するDirectX 12などが存在する。
Metalは元々iOSやiPadOS向けに先行して提供されたが、ここではmacOSのMetal対応のアプリケーション&ゲームをまとめる。
なお現在主流のMetalは世代が進んだMetal 2であるが、Metalに対応しているMacはMetal 2にも対応していると考えて差し支えない。

ただ、アプリケーションやゲームの場合はデベロッパーによるMetal 2対応の作業が必要となる場合もある。
INDEX
Metal対応macOSアプリケーション

Metal対応のアプリケーションはゲームと違ってそもそも開発側が「Metal対応」と明記しない場合が多いため、情報が不正確になってしまう可能性もあるが調べた限りのMetal対応アプリケーションをまとめる。
- Adobe Premiere Pro
- Adobe After Effects
- Adobe Character Animator
- Adobe Prelude
- Adobe Audition
- Adobe Media Encoder
- Apple製ソフトウェアの一部
- DaVinci Resolve 16
- Parallels Desktop 15
Adobe・AppleソフトウェアにおいてはどのアプリケーションがMetalをサポートしているのかが不透明であり、AppleやAdobeの公式サポートページや技術情報を見てもMetal対応かどうかは判然としないが、少なくとも上記リストにあるアプリケーションはMetal対応である。
なお、Safariに関してはOpenGLのサブセットであるWebGLがmacOS Mojaveの時点でも使用可能であることを考えるとMetal非対応だと思われる。
また、SafariではMetal APIの恩恵を享受できるWebGPUが開発者メニューから使用可能であるが、デフォルトでは無効化されていることからもMetal非対応(または実験段階)と考えることができる。
Metal対応macOSゲーム

Metalはグラフィックパフォーマンスの底上げに適しているため、Metalの効果を享受しやすいゲームではかなりの数がMetal対応を謳っている。
- Arma III
- Ark: Survival Evolved
- Ballistic Overkill
- Batman: The Enemy Within
- Battletech
- Bioshock Remastered
- Cities: Skilines
- Dota 2
- DiRT Rally
- Deus Ex: Mankind Divided
- Everspace
- F1 2016
- F1 2017
- Fortnite
- Fugl
- Hitman
- Headlander
- Heroes of the Storm
- Mafia III
- Marvel's Guardians of the Galaxy
- Minecraft: Story Mode - Season Two
- Micro Machines World Series
- Obduction
- Observer
- Refunct
- Rise of the Tomb Raider
- StarCraft 2
- Space Pirate Trainer
- Total War: Warhammer
- The Witness
- Universe Sandbox 2
- Unreal Tournament
- Warhammer 40,000: Dawn of War III
- War Thunder
- World of Warcraft
- X-Plane 11
参考にしたサイト
Metal対応アプリケーション&ゲームを調べる上で参考にしたサイトは以下。
Why macOS Mojave requires Metal — and deprecates OpenGL - Apple Insider
Apple Metal vs. Open CL - Adobe Forum
Metal対応のゲームは海外サイトにも多くの作品がリストアップされているが、Metal対応のゲーム以外のアプリケーションとなると情報が非常に少なく、僅かにある情報もその正確性に疑問が残る。
この記事のリストは随時更新するがアプリケーションのリストに限っては100%正しいとは言えないのでご容赦願いたい。
まとめ

過去にはOpenGLを推進していたAppleであるが、2015年にMetalが発表されてからはOpenGLからMetalへの移行を推し進めており、いずれはOpenGLを廃して完全にMetalへと転換を図るようだ。
Catalinaでは32bitアプリが動作しなくなるが、OpenGLに関してはCatalinaでも非推奨ではあるものの引き続きサポートされるため、急速な移行ではなくどちらかといえば緩やかに移行していくものと思われる。
とはいえアプリケーションやゲームがMetalに対応していれば、将来性という面でもパフォーマンスという面でもそちらの方がユーザーにもメリットは大きい。
今後もMetal対応アプリケーションやゲームは増えていくと思われるので、この記事も新たなMetal対応アプリケーションが判明した際は随時更新していく。