2020年5月27日のmacOSアップデートによるignoreコマンド廃止の注意喚起

Appleは2020年5月27日、サポート中のmacOS向けに下記のアップデートの提供を開始した。

  • macOS Catalina 10.15.5
  • macOS Mojave セキュリティアップデート 2020-003
  • macOS High Sierra セキュリティアップデート 2020-003

macOS Catalina 10.15.5では新たにThunderbolt 3搭載MacBookシリーズ(2016年以降)においてiPhoneと同じくバッテリーの適切な充電やバッテリーの経年劣化の状態を把握できるようになったが、それとは別に特にmacOS Mojave/High Sierraセキュリティアップデート 2020-003について重要な変更があるので注意を促したい。

2020年5月27日のアップデートによるフラグコマンドignoreの廃止

the ability to use --ignore to ignore updates through softwareupate will also be deprecated and removed.

APPLE PLANS ON REMOVING ENTERPRISE OPTIONS FOR MACOS SOFTWARE UPDATE -Babo D's Corner

今回のmacOS Catalina 10.15.5及びmacOS Mojave/High Sierraセキュリティアップデート2020-003ではmacOSのアップデートに対する下記のようなフラグコマンドが無効になった。

sudo softwareupdate --ignore "macOS Catalina"

そのため、もしmacOS Mojave/High Sierraを利用中でmacOS Catalinaのアップデート通知をignoreというフラグコマンドで停止している場合、macOS Mojave/High Sierraセキュリティアップデート2020-003を導入するとフラグコマンドが無効になりmacOS Catalinaのアップデート通知が復活する。

macOS Catalinaを導入する予定がなく、アップデート通知を止めているmacOS Mojave/High Sierraユーザーにとっては頭の痛い問題だろう。

ちなみに、もちろんこれはmacOS Catalinaにも当てはまり、macOS Catalina 10.15.5以降では例えば下記のようなコマンドは無効となる。

softwareupdate --ignore "macOS 10.15.6"

また、ターミナルのコマンドのメッセージを見てみると個別のアップデートを無視することは将来のmacOSで完全に廃止されるようだ。

セキュリティアップデートは導入せざるを得ない

現状、この問題を回避する唯一の方法は今回のアップデートの導入を見送ることだが、その場合セキュリティ的に大きなリスクを背負うことになる。

僕としては例えmacOS Catalinaのアップデート通知が再開されてしまっても、このセキュリティアップデートは導入するべきであると思う。

もしセキュリティアップデート2020-003の導入後にアップデート通知を止めたい場合、フラグコマンド以外には下記の方法がある。

  • ソフトウェアアップデートのチェックで項目をオフ
  • システム環境設定のカスタマイズからソフトウェアアップデートの項目を非表示
アップデートのチェックで望まない項目をオフ
システム環境設定のカスタマイズでソフトウェアアップデート項目を非表示

ただ、上記の方法だと今後のセキュリティアップデートも含めて全ての通知が止まってしまう可能性やチェックを外してもmacOS Catalinaのアップデート通知が表示されてしまう場合がある。

ソフトウェアアップデートのチェックを外す方法はignoreコマンドによりmacOS Catalinaを狙い撃ちして停止する方法より万能ではない。

まとめ

個人的に今回のApple及びmacOSの方針はWindows 10リリース当時に問題となった所謂「半強制アップデート」と似ており、アップデートを望まない人にまでアップデートを押し付けるというのはどうかと思ってしまう。

前述の通り現時点において今回のアップデートによるignoreフラグコマンドの無効化に対して有効な回避策はないが、もし今後何か新たな回避策を発見したら改めて記事を書きたいと思う。