macOS Catalina 10.15.4ベータで外部4K HDRモニターがサポート

以前macOS Catalinaで4K HDRモニターを接続してもTVアプリなどのHDRコンテンツが見られないという記事を書いたがmacOS Catalina 10.15.4ベータからは外部4K HDRモニターがサポートされ、Pro Display XDRなどを用いずとも4K HDRコンテンツの視聴が可能になった。

今回はmacOS Catalinaのパブリックベータへの登録方法と、4K HDRモニターを接続したMacでHDRを有効・無効化する手順、及び所感を述べてみたいと思う。

なお、今回のベータでの4K HDRモニターサポートに伴い下記記事も全面的に書き直している。

macOS Catalinaで4K HDR映画を観るには?4K HDRモニターで試してみた

テスト環境

本題に入る前にまず管理人のテスト環境を書いておこう。

  • Mac mini 2018+Blackmagic eGPU(外付けグラフィックスボード)
  • Blackmagic eGPUのThunderbolt 3端子からUSB-C>DisplayPort変換ケーブルで4K HDRモニター(LG 27UK650-W)に接続
  • macOS Catalina 10.15.4 Public Beta 5
  • 擬似解像度は3008x1692

macOS Catalinaのパブリックベータをインストールする方法

画像出典 Apple

macOS Catalinaのパブリックベータはパブリックという名前の通りMacユーザーなら誰でも登録可能であり、ユーザーデータなどは消去せずに今の環境を引き継いでmacOSのベータ版を利用できる。

なお、パブリックベータは往々にして不安定なことがあるため必ずインストールする前にTime Machineなどでバックアップを取っておこう。

また、メインマシンにインストールするのは推奨されないため(僕はやってしまったが)、サブのMacを持っているならパブリックベータはそちらにインストールすることをお勧めする。

Appleのベータプログラムに登録

まず上記ボタンから「Apple Beta Software Program」に登録しよう。

画像出典 Apple

登録を行った後はサインインしてmacOSでパブリックベータをインストールするための専用アプリ(macOS Public Betaアクセスユーティリティ)をダウンロードする。

パブリックベータを有効化するためのアプリを実行

dmgファイルを起動してダウンロードしたアプリをインストールする。

フィードバックアシスタントがインストールされる

この際、「フィードバックアシスタント」というアプリが起動するがベータを使用していて気づいた不具合などを送信することができるため、バグなどに遭遇した場合はこのアプリからフィードバックを送ろう。

なお、このフィードバックアシスタントというアプリはベータ版ではない正式版のmacOSにも隠れた状態でインストールされているが、パブリックベータの利用を始めるとアクティブ状態になる。

パブリックベータソフトウェアをダウンロード

先ほどのアプリのインストールが終わるとソフトウェアアップデートで上記のようにパブリックベータソフトウェアのダウンロードが可能になるので「今すぐアップデート」をクリック。

以降の作業は通常のソフトウェアアップデートと変わらない。

なお、気づいた点としてインストール終盤になるとモニターが4K HDRに対応していればインストール画面で既にHDRが有効になる。

パブリックベータがきちんとインストールされたか確認

パブリックベータのインストールが終わったら念のため「このMacについて」を表示してベータソフトウェアがインストールされたか確認しよう。

パブリックベータをオプトアウトしたい場合

もしパブリックベータをオプトアウト(利用停止)したい場合はソフトウェアアップデートの項目にある「詳細」をクリック。

上記画面で「デフォルトに戻す」をクリックすれば元の正式版のmacOSに戻すことが可能だ。

HDRの設定を確認しておこう

ディスプレイの項目を開いてみよう

ベータがきちんとインストールされたことを確認したらシステム環境設定から「ディスプレイ」の項目を開いてみよう。

すると上記画像のように新たに「ハイダイナミックレンジ」というオプションが追加されているはずだ。

なお、個人のMac環境や使用しているモニター、あるいは接続方式でこのオプションが表示されるかは変わってくるかもしれないが、確かなことは外部4K HDRモニター及びMac(またはeGPU)がHDRの伝送に対応していれば上記のオプションは確実に表示される。

また、ここでチェックを外せば今まで通りのSDRで表示可能だ。

DisplayPort 1.2接続なのにHDRが利用可能?

画像出典 Wikipedia Eng

今回のテスト環境はMac mini 2018にBlackmagic eGPUを接続し、Blackmagic eGPUのThunderbolt 3端子からUSB-C>DisplayPort変換ケーブルで4K HDRモニターに接続している。

ここで奇妙だと思ったのが4K HDRモニターのDisplayPort端子はDisplayPortの規格が1.2であるにも関わらずHDR信号が伝送できている点だ。

本来であればDisplayPortでHDRがサポートされたのはDisplayPort 1.4からのため、僕の環境ではHDMI 2.0端子で接続しない限りHDRは有効にならないはずである。

これについて色々調べてみたところ、どうやらLGの4K HDRモニターの一部は特殊な仕様のようでDisplayPort 1.2でもHDR信号を伝送できるようなのだ。

これについて海外のコミュニティでは「LGの4K HDRモニターはソフトウェア処理に対応している」、「DisplayPort 1.2と謳っているが実際のところ内部の実装はDisplayPort 1.4である」という様々な憶測がある。

他社の4K HDRモニターについては不明だが少なくともLGの4K HDRモニターの一部はDisplayPort 1.2であってもHDR表示が可能なようだ。

CHECK

なお、少なくともMac minとBlackmagic eGPUの組み合わせだとHDMI 2.0で接続してハイダイナミックレンジをオンにすると画面が白っぽくなり、更にモニターがHDRモードに切り替わらないというおかしな挙動を示したため、eGPUを利用しているならHDMI以外のケーブルで接続した方がいいだろう。

通常のmacOSの画面は見にくくなる

これはApple TV 4KやWindowsでもそうなのだが、HDRを有効にするとHDRコンテンツの映像は確かにHDRの恩恵を受けられるのだが通常のmacOSの画面までHDRの効果が適用されてしまい、アイコンやUIが異常に色鮮やかになり色再現性に難がある。

HDRコンテンツを鑑賞する時以外はHDRはオフにした方がいいだろう。

4K HDRのコンテンツを見てみる

ここからは実際に4K HDRコンテンツ(TVアプリの映画)を鑑賞してみた。

なお、4K HDRコンテンツの視聴方法や詳しい解説は繰り返しになるが下記記事でまとめているのでそちらを参照してほしい。

macOS Catalinaで4K HDR映画を観るには?4K HDRモニターで試してみた

結論から言えば4K HDR対応映画であれば高精細、そして何よりHDRの恩恵が確かに感じられた。

これでmacOSでHDRオプションを有効にしていれば4K HDRの映画がいつでもMac上で見られることになったわけだ。

なお、4K映画はストリーミングオンリーであり、ダウンロードした映画はたとえ4K対応でもフルHD画質になってしまう。

ただし、HDRに関してはTVアプリの設定で「利用可能な場合はHDRをダウンロード」にチェックしていればダウンロードした映画でもHDRは有効になる。

なお、管理人はNetflixを契約していないがmacOS Catalina 10.15.4ではSafariによるNetflixでのHDR再生にも対応したことがアナウンスされている。

まとめ

macOS Catalinaは当初のアナウンスでは2018年以降の4K解像度を持つすべてのMacで4K HDR映画を鑑賞できるという曖昧な説明をしていたが、10.15.4パブリックベータでようやく4K HDR対応外部モニターで4K HDRコンテンツを鑑賞することができるようになった。

ただ、パブリックベータのインストールはリスクを伴うため、今すぐHDRコンテンツをMacで試したいという場合以外は10.15.4の正式リリースまで待った方がいいだろう。