macOS Catalina 10.15.5以降でバッテリーの充電停止・再開を繰り返すのは正常?

以前記事に書いたとおりmacOS Catalina 10.15.5以降ではThunderbolt 3を搭載したMacBookシリーズにおいて「バッテリーの状態管理」というバッテリーの劣化度の把握や劣化を防ぐ(バッテリーの寿命を伸ばす)機能が追加された。

macOS Catalina 10.15.5でバッテリーの状態管理機能を利用できるMacBookは?

ただ、海外コミュニティで10.15.5にアップデートしてから電源アダプタを接続していると「充電の停止と再開を繰り返す」という現象が報告されており、僕のMacBook Pro 13 Mid 2019でも同様の現象が発生している。

この現象は正常

この現象は非常に多くのユーザーが報告しており、Redditでも話題になっている。

僕の環境では電源アダプタを接続しても定期的に残量が80~90%程度まで低下し「バッテリーは充電できません」という警告が出た後、何事もなかったかのように充電が100%まで再開されるという挙動を繰り返している。

上記画像のように数時間ごと、あるいは不定期にバッテリーの充電が止まり、一定時間立つと再度充電が始まり100%に戻っていく。

Appleは例によって今回の「バッテリーの状態管理」という機能について詳細な説明をしていないので確かなことは不明であるが、Redditなどのフォーラムではこの挙動はバッテリーの寿命を伸ばすためであり、正常であるとの見方が多勢だ。

Running macOS Catalina 10.5.5? This is completely normal. The newest version of Catalina includes a battery management setting to prolong the battery life of your device. It does this by keeping your device around the 95% charge mark instead of keeping it fully charged at all times. This setting can be disabled in settings under power management.

MBP 13'' 2018 sometimes not charging, drops to 90%, than charges again. Normal? -Reddit

僕個人の意見としては「バッテリーの状態管理」ウィンドウで「ピーク容量を減らしてバッテリーの寿命を伸ばす」と説明されていることから、バッテリーの残量が定期的または不定期に低下するのはやはり正常ではないかと思う。

NOTE
その後Appleサポートに確認したところ、この挙動は「正常」とのことです。

この挙動を止めたい場合

この挙動が正常だとしてもバッテリーの残量が定期的に低下するという挙動を好まない人もいるだろう。

この挙動を止めたい場合はシステム環境設定の「省エネルギー」の設定から「バッテリーの状態管理」をクリックして「バッテリーの状態管理」のチェックをオフにしよう。

ただし、バッテリーの状態管理をオフにすると上記画像にもある通り「バッテリーの寿命がかなり短くなる可能性がある」という警告が出るため、本来ならオンのままの方がいい。

macOS Catalina 10.15.4以前や非対応Macでこの現象が発生した場合

もしmacOS Catalina 10.15.4以前のmacOSやバッテリーの状態管理機能に非対応のMacでこの現象が発生した場合はMacに何らかの問題が発生している可能性があるため、下記の手順を試してみよう。

なお、SMCのリセットはT2チップ搭載MacBookシリーズと非搭載MacBookシリーズでは手順が異なる。

SMCのリセット -T2チップ搭載MacBookシリーズの場合

T2チップ搭載MacBookシリーズの場合、Appleサポートのページでは下記の方法でSMCをリセットするよう説明している。

  1. Macをシステム終了します。
  2. 内蔵キーボードで、以下のキーをすべて長押しします。場合によっては、Macの電源が入ります。キーボードの左側の「control 」キー
  3. キーボードの左側の「option (Alt) 」キー
  4. キーボードの右側の「shift 」キー
  5. 上記3つのすべてのキーを7秒間押し続け、電源ボタンも長押しします。Macの電源が入っている場合は、キーを押し続けている間に電源が切れます。
  6. 4つすべてのキーをさらに7秒押し続けてから、指を放します。
  7. 数秒待ってから、電源ボタンを押してMacの電源を入れます。

なお、ターミナルでもSMCのリセットは可能であり、下記コマンドをターミナルで実行すればSMCはリセットされる(実行後は要再起動)。

sudo pmset -a restoredefaults

パスワードの入力を求められたら管理者パスワードを入力してエンターキーを押そう。

「Restored Default settings」という表示が出たあと再起動すればSMCがリセットされる。

T2チップ非搭載Macの場合は全ての手順を掲載すると記事が長くなってしまうため、下記のAppleサポートのページを参照して頂きたい。

NVRAMのリセット

SMCのリセットで問題が解決しない場合はNVRAMもリセットしてみよう。

Appleサポートのページでは下記の方法でNVRAMをリセットするよう説明している。

  1. Macをシステム終了してから、電源を入れ、すぐに「option」「command」「P」「R」の 4つのキーを同時に押し、20秒ほど押し続けてからキーを放します。その間、Mac は再起動しているように見えます。
  2. 起動音が鳴るMacの場合は、2回目の起動音が鳴った時点でキーを放してかまいません。
  3. Apple T2セキュリティチップを搭載したMacコンピュータの場合は、2 回目の Appleロゴが表示され、消えた後でキーを放すことができます。
  4. Macの起動が終わったら、必要に応じて、システム環境設定を開いて、リセットされた設定内容 (音量、画面解像度、起動ディスクの選択、時間帯など) を調整してください。

なお、NVRAMのリセットはSMCと同様にターミナルで下記コマンドを実行することでも可能だ。

sudo nvram -c

パスワードの入力を求められたら管理者パスワードを入力してエンターキー。

もし「nvram: Error clearing firmware variables: (iokit/common) not permitted」というエラーが表示される場合はエラーは出ているがNVRAMのリセットには成功している。

ハードウェア診断(Apple Diagnostic)を実行する

Macには「Apple Diagnostic」というハードウェア診断機能があるため、この機能でMacのハードウェアに異常がないか検査してみよう。

まずMacの電源を切ってから再度電源を入れると同時に「Dキー」を押しっぱなしにする。

するとAppleロゴが2回ほど表示され、自動でハードウェア診断が始まる。

上記画像のように「問題は検出されませんでした」と表示されたらハードウェアには少なくとも診断では異常はないということになる。

まとめ

macOS Catalina 10.15.5の「バッテリーの状態管理」によるACアダプタ接続時のバッテリーの挙動は正常であるとの見方が多勢であり、僕も正常な挙動であると思っているが、本当のところはAppleにしかわからず、更にAppleはこの機能の詳細なドキュメントを公開していないため本当に挙動が正常であるか断言することはできない。

ただ、バッテリーの残量が80~90%程度まで低下してもすぐに充電が再開され数分で100%に戻るためあまり実害はないだろう。