
ここではMacでBluetoothデバイスの接続が不安定、あるいは全く接続できない場合の対処法を説明する。
僕の場合はPS4コントローラー(DualShock 4)がMacBook Pro 13 Mid 2019(macOS Catalina)となかなかペアリングできず、接続できたとしてもペアリング設定をMacが忘れてしまったかのように接続が維持されないという問題が起きた他、Magic Trackpad 2が有線でしか使用できないという現象も発生した。
INDEX
対処法

Bluetoothモジュールのリセット
MacでBluetoothに異常が起きたらまずはBluetoothモジュールのリセットを試してみよう。
まずシステム環境設定の「Bluetooth」を開く。

「メニューバーにBluetoothを表示」をクリック(既にチェックが入っている場合はそのまま)。

続いてOption(Alt)とShiftキーを押しながらメニューバーのBluetoothアイコンをクリックし、デバッグの項目から「Bluetoothモジュールをリセット」をクリック。

警告が出るので「OK」をクリック。

「OK」を押すと全ての無線時のBluetoothデバイスが「未接続」になるため、再度ケーブルを接続してペアリング、もしくは再接続をしよう。
セーフモードで起動する
Macの起動時にShiftキーを押し続けてセーフモードでMacを起動し、しばらく使用するなどしてBluetoothの切断現象が再現されるか確認してみよう。
なお、Apple Silicon Macでセーフモードを起動する場合は電源ボタンを長押しし、起動オプションが表示されたら起動ディスクを選択してShiftキーを押しながら「セーフモードで続ける」をクリックする。

セーフモードで起動するとmacOS内の不要なキャッシュファイルが削除されるため、一度セーフモードで起動した後にMacを通常起動させるだけでも問題が解決する可能性がある。
Bluetooth設定情報の削除
ここまでの手順で問題が解決しない場合、com.apple.Bluetooth.plistというBluetoothの設定情報が記憶されているファイルを削除する方法を試してみよう。
僕の場合はこの方法でMacのBluetooth問題は全て解消できた。
なお、この方法はペアリング情報などMacのBluetooth関連の設定がすべて削除されるため注意。
まずターミナルを開き以下のコマンドを実行する。
sudo rm /Library/Preferences/com.apple.Bluetooth.plist

鍵マークが出てパスワードの入力を求められたら管理者パスワードを入力してエンターキー。
以上で削除作業は完了。
これによりBluetoothの設定情報が削除されるがcom.apple.Bluetooth.plistというファイルは自動的に再生成される。

コマンド実行後、再びBluetoothデバイスの接続作業をすれば「ペアリングができない」「接続が維持できない」という問題は解消されるはずだ。
もし解消されない場合、あるいはBluetoothデバイスの検出がおかしくなっている場合は一旦Macを再起動してみよう。
macOSを再インストール

macOSの起動・再起動時にCommand+Rキーを押し続けてリカバリーモードに入り、上記の画面から「macOSを再インストール」を選ぶとユーザーのデータを維持したままmacOSのシステムだけを上書きして再インストールすることが可能だ。
なお、Apple Silicon Macの場合は電源ボタンを押しっぱなしにした後「オプション」ボタンをクリックしてリカバリーモードに入り「macOSを再インストール」を実行する。
どうやってもBluetoothの問題が解決しない場合、一度上書きインストールを試してみるのも手だ。
Bluetooth設定情報を削除した後Apple Watchによるロック解除ができなくなった場合

前述のBluetooth設定情報の削除後はApple Watchのロック解除機能を使用している場合、Apple Watchの再起動及び「Apple Watchを使ってアプリケーションとこのMacのロックを解除」をオフにして再びオンにする作業が必要なことがある。
また、Apple Watchのロック解除関連の問題は下記記事でもまとめている。

まとめ
近年のMacはロジックボードを含めて小さな筐体に様々なコンポーネントを実装しているせいか、Bluetooth関連の問題が起きる頻度が高いように思う。
もしBluetooth関連の問題が発生したら上記の手順を実行してほしい。