
従来のmacOSでは下記のようなターミナルコマンドでSafariのデバッグメニュー(Debug Menu)を有効にできていたが、macOS Big Sur・Catalina及びSafari 14ではターミナルコマンドでデバッグメニューが有効にできない場合があるため、Big Sur・Catalina上のSafari 14でデバッグメニューを有効にする方法を紹介。
defaults write com.apple.Safari IncludeInternalDebugMenu -bool true
なお、管理人の場合はmacOS Big Surでは上記のコマンドで問題なくデバッグメニューを表示できたが、macOS Catalinaでは上記のコマンドだけではデバッグメニューが有効にならず、本記事の手順を踏む必要があった。
また、本記事の手順は下記サイトを参考にした(感謝)。
参考 Enabling the Debug menu in Safari 14 on Big Sur and CatalinaSix ColorsINDEX
macOS Big Sur/CatalinaでSafari 14でデバッグメニューを有効にする方法

下記手順を実行する前にSafariは終了させておこう。
1. あらかじめXcodeやBBEditなどのplistファイルを編集できる環境を用意しておく
macOS Big Sur/Catalina及びSafari 14でターミナルコマンドによるデバッグメニュー有効化ができない場合、plistファイルを編集する必要があるため、XcodeやBBEditなどのアプリケーションを用意しておこう。
本記事ではXcodeを使用した場合を例に解説していく。
2. XcodeやBBEditなどにフルディスクアクセス権を与える
XcodeやBBEditなどの環境を用意したら続いてシステム環境設定を開き「セキュリティとプライバシー」の項目を開いて「プライバシー」のタブに移動する。

左下の鍵アイコンをクリックして管理者パスワードを入力してロックを解除したのち「+」ボタンをクリックし、XcodeやBBEditなどのエディタを追加してチェックを付けてフルディスクアクセス権を与える。
3. フォルダを移動しcom.apple.Safari.plistを開く
続いて下記のパス(Path)を「フォルダへ移動」に入力して移動する。
~/Library/Containers/com.apple.Safari/Data/Library/Preferences/

「フォルダへ移動」パネルを表示するにはFinderを開いてメニューバーの「移動」>「フォルダへ移動」をクリックするか、Command+Shift+Gキーのショートカットを使おう。

移動すると上記のようなフォルダが開くので「com.apple.Safari.plist」というファイルをXcodeやBBEditなどで開く。
4. デバッグ用のキーを追加する -BBEditなどのテキストエディタの場合
BBEditなどのテキストエディタの場合はplistファイルを開いて下記のキーと値(true)を追加して保存するだけでOK。
<key>IncludeInternalDebugMenu</key>
<true/>
5. デバッグ用のキーと値を追加する -Xcodeの場合

Xcodeの場合はplistファイルを開いたらどこでもいいので右クリックして「Add Row」をクリック。
Add Rowをクリックすると新たに「New Item」というキーが追加されるはずだ。

「New Item」をダブルクリックして下記のキーで置き換えて値(Value)を「1」にする。
IncludeInternalDebugMenu
キーと値を入力したらファイルメニューから保存する。
6. Safariを開いてデバッグメニューが追加されているのを確認して完了
改めてSafariを起動すれば新たにメニューバーに「Debug」という項目が表示されるはずだ。

あとは好きなようにデバッグメニューの機能を試そう。
なお、デバッグメニューの「Suppress Alerts」をオンにするとはSafariの「多くのエネルギーを消費している」という警告を無効にできる(メモリに関しての警告は無効にできない)。
また、「Tab Features」の項目で「Show Tab Preview on Hover」のチェックを外すとSafari 14以降のタブのプレビュー機能も無効にできる。

なお、デバッグメニューを非表示に戻すには下記コマンドを実行する。
defaults delete com.apple.Safari IncludeInternalDebugMenu
上記コマンドが正常に働かなかった場合はXcodeやBBEditなどで先ほどのキーを削除しよう。
まとめ
冒頭のコマンドでデバッグメニューが有効にできない場合は本記事のように手動でキーを追加する必要があるため、もしデバッグメニューが有効にできないという問題に遭遇したら本記事の手順を試して頂きたい。