爆熱Mac mini 2018の温度を下げる

Mac mini 2018のCPUを最高にカスタマイズするとCore i7 8700B 6コア 12スレッドを選択可能なのだが、この小さな筐体に6コア12スレッドのCPUを詰め込むのは無理があったのか、負荷をかけた際にMac mini 2018がいわゆる爆熱状態になるというのは国内外で有名だ。

今回はそんなMac mini 2018の温度を少しでも下げるためにあれこれやってみたのでMac mini 2018の冷却についてまとめてみる。

そもそもどの程度熱いのか

そもそもMac mini 2018がどのくらい熱くなるのかと言うと、室温23度の環境でアイドル時は40〜45度なのだが、12スレッド全てに負荷をかける、つまりCPU使用率100%の状態になると温度が100度くらいになるのだ。

CPU高負荷時にiStat MenusでCPUのコア温度などを表示した状態

これは個体差によるものではなく、国内外のMac mini 2018のレビューを見た限りどれも同じような温度になるようだ。

なお、温度を計測するソフトウェアに関わらずmacOS上でのCPU温度の取得は100度までしかできないようで、実際の温度は100度以上になっていると思われる。

ちなみにMacのCPU温度を表示するにはiStat Menus(有料)やIntel Power Gadget(無料)、後述するMacs Fan Control(無料)というアプリなどで可能だ。

Mac mini 2018の温度を下げる方法

では、Mac mini 2018の温度を少しでも下げる具体的な方法をまとめる。

ファンコントロールアプリを使う

Mac mini 2018の温度を下げる上で一番手っ取り早いのはファンコントロールアプリを使ってファン回転数を強制的に上げることだ。

MacのファンコントロールアプリだとMacs Fan Controlが有名だろう。

NOTE
本アプリは近年「勝手に通信を行うスパイウェア」と一部のネット上で問題になっており、ウイルスというわけではありませんがプライバシーに関して不透明な点があるので気になる方は導入を控えた方がいいかもしれません。

このアプリはMacのファンの回転数を強制的に上げることが可能であり、Mac mini 2018の場合は最大4400rpm(1分間に4400回転)までファン速度を調整出来る。

ファン回転数を初期状態(自動)・3000・4400にそれぞれ設定した場合の温度は以下のようになる。

いずれも室温は23度であり、高負荷環境はCinebench R20を実行することで再現している。

ファン回転数:自動(デフォルト)
アイドル時:45度

負荷時:100度以上(計測不能)
ファン回転数:3000rpm
アイドル時:43度

負荷時:100度以上(計測不能)
ファン回転数:4400rpm
アイドル時:41度

負荷時:98度

確かに温度は数度下がるが、Mac mini 2018ではファン回転数を強制的に最大回転数まで上げても大して温度は下がらないように感じる。

更に、ファン回転数を上げるという方法は当然のことながらファンの音がうるさくなり、常に高い回転数で駆動させることでMac mini 2018の寿命そのものを縮めてしまいかねないという致命的な欠点がある。

Turbo Boostを無効にする

Macに限らずIntel CPUを搭載したコンピュータでは「Turbo Boost」といういわゆる「自動オーバークロック機能」が存在する。

Mac mini Core i7モデルの場合、ベースクロック(基本となるCPUクロック)は3.20Ghzだが、CPUの負荷に応じて最大で4.6Ghzまでクロックが上昇する。

そこで「Turbo Boost Switcher」という無料アプリ(高機能な有料版も存在する)を使用してTurbo Boostを無効にしてみた。

Turbo Boost有効(デフォルト)。
高負荷時の温度が100度を超えている。
Turbo Boost無効後。
高負荷時でも温度は80度台にまで改善。

見ての通り、発熱は高負荷時でも80度台にまで下がった。

現時点ではTurbo Boost無効化は発熱を抑える上で最も有効と言えるかもしれない。

ただしTurbo Boostを無効にするということは当然のことながらわずかではあるがパフォーマンスは落ちる。

なお、Turbo Boost Switcherの詳しい使い方については下記の記事をご参照頂きたい。

MacのCPUのTurbo Boostを無効化するTurbo Boost Switcher紹介。ベンチマークも

Mac miniを清掃する

買ったばかりであれば問題ではないが、Mac mini 2018を使用してある程度の期間が経っているのなら、Mac mini 2018の底面の蓋を外してエアダスターなどで埃を吹き飛ばしてファンを清掃するのも有効だ。

Mac mini 2018の底面の蓋はカード状の硬い物を隙間に差し込み、少し持ち上げてやれば簡単に外れるようになっており、更に保証やAppleCareも(作業中に傷などをつけない限り)維持される。

詳しい手順は以下の記事で解説している。

Mac mini 2018の物理的な掃除

冷却ファンというのは当たり前だがどうしても埃を吸い込んでしまうので、この作業は数カ月ごとに定期的に行うことをお勧めする。

Mac miniを冷房の下やデスクの足元に置く

当たり前だが暖かい空気は上に行くため、端子や電源ボタンへのアクセスは悪くなってしまうが、Mac miniをデスクの下に置くのもありだろう。

ただ、デスクの下に置くのはそれだけ埃を吸い込みやすくなるということなので、頻繁なファンのメンテナンスが必要になる。

あるいは夏場であれば冷房の冷気が直接当たるような場所にMac miniを置くのもいい。

また、ルーターや他のPC、ゲーム機などの発熱が大きい電子機器の近くには置かないようにするというのも有効だ。

Mac miniを縦置きにする

最後に試したのはMac mini 2018を縦置きラックに置くというもの。

Mac mini 2018は底面から吸気して背面から排気しているが、Mac mini 2018を縦置きにして底面から取り込める空気を多くしてやれば、理論上は温度が下がるはずだ。

今回は上記のMac mini 2018用縦置きラックを購入して実際に使用してみた。

縦置きにするとこんな感じになる。

印象としてはカッコよくなったが若干不安定であり、震度4〜5の地震で簡単に倒れてしまうほど心もとない。

とはいえ震度4〜5の地震というのは頻繁に起こるものではないし、手をぶつけたりしないように気をつければまあ大丈夫だろう。

縦置き状態でのMac mini 2018の温度は以下(室温23度)

ファン回転数:自動(デフォルト)
アイドル時:42度

負荷時:100度以上(計測不能)
ファン回転数:3000rpm
アイドル時:41度

負荷時:99度
ファン回転数:4400pm
アイドル時:38度

負荷時:96度

縦置きラックによりファンコントロールアプリを使用しなくても、アイドル時の温度は42度程度になった。

更に縦置きラックとファンコントロールアプリを組み合わせたことにより、アイドル時の温度は38度、負荷時の温度は96度まで下がった。

劇的に下がったというわけではないが、負荷時に100度を超えなくなっただけでも精神的に安心感がある。

この方法と前述の「Turbo Boost無効化」を組み合わせればパフォーマンスは多少犠牲になるが、負荷時の温度を70〜80度程度にまでは抑えることが可能だ。

まとめ

前述のように「Mac miniを縦置きにする」、「ファンコントロールアプリでファン回転数を制御する」、「Turbo Boostを無効化する」という方法を組み合わせれば騒音やパフォーマンスのわずかな犠牲といったデメリットは生じるがMac mini 2018の発熱をある程度改善することは可能だ。

とはいえ、ユーザー側でこれだけの対策をする必要があるというのはMac mini 2018の欠陥とも言えるし、現時点でデメリットなしに発熱を改善する方法はない。

Mac miniはコスパに優れ、拡張性も素晴らしいのだがこの発熱問題に関しては残念であると言わざるを得ない。