MacでHDR有効時の白っぽい画面を補正する

macOS Catalina 10.15.4以降ではMacで外部HDRモニター接続時にHDRを有効化するオプションが追加されており、TVアプリのHDR映画などでHDRの恩恵を受けられるもののHDRを有効化すると通常のmacOSのUIなどは全体的に白っぽくなってしまう。

HDRを無効化すれば当然白っぽい画面は解消するが、いちいちHDRコンテンツを見る時だけHDRを有効化するのも面倒だ。

ここではMacの外付けHDRモニターでHDR有効時の白っぽい画面を出来るだけ補正する方法を紹介。

なお、輝度に関しては大抵のHDRモニターではHDR有効時に輝度の調整はできず(LG製の一部HDRモニターはHDR有効時でも輝度調整が可能)、macOSにも特殊な場合を除いて外付けモニターの輝度を補正する機能はない(HDRで輝度を調整したらほぼHDRの意味がない)。

NOTE
この方法はHDR映画の本来の色合いを損ねる可能性がある他、非HDRコンテンツ(画像や動画など)や画像編集ソフトウェアなどで色合いがおかしくなってしまう場合があります。
また、MacBookシリーズなどの内蔵モニターでは通常は補正の必要はありません。

外部HDRモニターでHDR有効時の白っぽい画面を補正する手順

1. HDRが有効になっているか確認

まずシステム環境設定の「ディスプレイ」の項目で「HDR(ハイダイナミックレンジ)」が有効になっているか確認。

2. ディスプレイキャリブレータ・アシスタントを起動する

続いて「ディスプレイ」の「カラー」の設定画面に移動し、左下の「このディスプレイのプロファイルのみを表示」のチェックを外す。

どれでもいいので適当なプロファイルを選択しOptionキーを押しながら「補正」をクリック。

「ディスプレイキャリブレータ・アシスタント」が起動するので「詳細モード」にチェックが付いていることを確認して「続ける」をクリック。

ディスプレイ側の調整をするように促されるが、そのまま「続ける」をクリック。

3. ネイティブガンマの調整

画面の指示に従ってネイティブガンマを設定する(この手順は5回続ける必要がある)。

4. ガンマ値の調整

ネイティブガンマの設定が終わるとガンマ値の設定画面が出るので画面の白っぽさがなくなるまでスライダーで調整する(今回はガンマ2.4を指定。通常時は2.2)。

ネイティブガンマの設定で既に満足の行く色合いになっているのであればガンマ値は弄らなくてもOK。

ガンマ値を設定したら「続ける」をクリック。

5. ホワイトポイントの調整

ホワイトポイントの設定画面が出るが、この辺はお好みで構わない(「ネイティブ・ホワイトポイントを使用」にチェックを付けてもいい)。

設定が終わったら「続ける」をクリック。

6. 補正プロファイルを保存

「管理者オプション」の画面が出るがそのまま「続ける」をクリック。

プロファイルに好きな名前を付け、プロファイルの別名には英数字のみを入力して「続ける」をクリック。

「完了」をクリック。

もし設定に納得が行かない場合は再度Optionキーを押しながら「補正」をクリックすれば再補正可能。

7. 補正済みプロファイルを選択

最後に補正したプロファイルを選択するとプロファイルが適用される。

元のプロファイルに戻したい場合は「このディスプレイのプロファイルのみを表示」に再度チェックし、そのディスプレイ向けのプロファイルを選択する。

補正済みプロファイルでのHDRコンテンツ・非HDR(SDR)コンテンツの見栄えはどうか?

TVアプリのHDR映画

HDRが有効状態にあるディスプレイのカラープロファイルを補正するのは想定外の行為であるため、HDRコンテンツやSDRコンテンツでさえも色合いがおかしくなってしまう可能性があるが、少なくともTVアプリのHDR映画を鑑賞した上での感想としては補正済みプロファイルであってもHDRの効果は確かに感じられた。

Macでは現在閲覧しているHDRコンテンツでHDRが有効状態なのか確認する術はないが「暗いシーンで強い光源(ライト)が映るシーン」を見ると確認しやすい。

管理人の手持ちの映画の中ではTVアプリで配信されている「アンダーウォーター」という日本では劇場未公開だった映画が最初から最後まで海底が舞台なので最もHDRの効果を確認するのに適していた。

補正済みプロファイルで見ても色合いがおかしいといったことはなく、HDR特有の引き締まった映像が堪能できた。

また、非HDR(SDR)映画なども補正済みプロファイルだからといって極端におかしな色合いになることはなく、鑑賞には全く問題はない。

YouTube

macOS Big Sur以降のSafariではYouTubeのVP9コーデックに対応したため、対応Macや対応Macに外付けHDRモニターを接続してSafariで4K HDR動画を鑑賞できるが、こちらも特に色合いがおかしくなるといったことはなく、HDR動画の持ち味を堪能できた。

また、非HDR動画であってもTVアプリと同様に特に色合いにおかしなところは見られなかった。

iPhone 12シリーズで撮影したHDR動画

iPhone 12シリーズは全てHDR動画の撮影に対応しており(12/12 miniは30fps、12 Pro/12 Pro Maxは60fps)、macOS Big Sur以降の写真アプリでiPhone 12シリーズで撮影したHDR動画の鑑賞が可能だが、こちらも色合いがおかしいといったことはなく圧巻とも言えるほど素晴らしいHDR効果が確認できる。

なお、補正とはあまり関係ないが、上記画像でも分かる通り写真アプリのHDR動画はスクリーンショットなどを撮影すると激しい白飛びが発生する(もちろん再生中はこんな白飛びが発生しているわけではない)。

Affinity Photoなどの画像編集ソフトウェアは選択した色や見た目がおかしくなる場合がある

注意点としてAffinity Photoなどの画像編集ソフトウェアではプロファイルを変更した影響で色合いがおかしくなる現象を確認しており、当然かもしれないが補正済みプロファイルでは画像編集やRAW現像はやめておいた方がいいと思う。

まとめ

外付けHDRモニターでHDRを常に有効化しておくとモニターも常に高い輝度で点灯したままになるので目には優しくないが、輝度が気にならないのであれば本記事の手順でHDR有効時の白っぽい画面を補正しておくと好きな時に気軽にHDRコンテンツを鑑賞できるので特にTVアプリで映画を見ることが多い人にはおすすめしたい。