macOSはAMD FreeSyncに対応しているのか?

僕は現在Mac mini 2018にeGPUを接続しそこからLGの4K HDRモニター(LG 27UK650-W)に接続しているが、このモニタはAMDのFreeSync技術をサポートしている。

そこで疑問に思ったのが「macOSはFreeSyncをサポートしているのか?」ということ。

今回は実際にmacOS上でFreeSyncを有効にして違いを検証してみたほか、海外コミュニティの実験結果なども紹介する。

そもそもFreesyncとは?

FreeSyncとは元々はゲーマー向けの機能であり、モニターのリフレッシュレートを可変させることによりティアリング(残像やチラつき、テアリングとも言う)を防ぐ目的で開発されたAMDの技術である。

ただ、リフレッシュレートを動的に変化させることに最初に着目したのはNVIDIAであり、そちらでは同様の技術を「G-SYNC」と呼称している。

FreeSyncの特徴はG-SYNCが専用の高価な装置をモニターに組み込む必要があるのに対してFreeSyncはモニターのハードウェア対応は必要だが高価な専用装置は不要で低コストであることだ。

こういった簡便さと低コストな点が気に入られ、現在ではLG製モニターなど多数がFreeSyncに対応している他、DisplayPort 1.2aからはFreeSyncの技術を基にしたAdaptive Syncという機能が標準で搭載されている。

更に言えばゲーム機のXbox OneもFreeSyncをサポートしている。

一時期はG-SYNCとFreeSyncが互いにシェアを争っていたが現在では完全にFreeSync優勢である。

まとめるとFreeSyncもG-SYNCもAdaptive Syncも「リフレッシュレートを動的に変化させて画面を見やすくする」ための機能だ。

macOS CatalinaでFreeSyncを有効にしてみた

前置きが長くなったが早速macOS CatalinaでFreeSyncを有効にしてみた。

FreeSyncを有効にするにはLG製モニターであれば設定>画質>ゲーム機能設定>FreeSyncから「標準」または「拡張」にする。

今回は「標準」設定で試してみた。

FreeSyncがゲーム機能設定の中に存在することからもこの機能がゲーム向けであることが見て取れる。

ただ、ゲームをプレイしなくともティアリングを低減する効果は一般の作業においてもある程度の効果はあるだろう(特に動画編集など)。

FreeSyncを有効にすると一瞬モニターが真っ暗になり数秒で再び元のmacOSの画面に戻る。

見た目には変化は全くなく、マウスポインタやウィンドウの動きにも特に変わった点は見られない。

Redditでの実験例

僕と同じように「macOSはFreeSyncをサポートしているのか?」と疑問を持ったユーザーがRedditにてFreeSyncを有効にした上で3Dベンチマークを試した結果を投稿している。

So, FreeSync on macOS 10.14.6 is a thing?! from r/hackintosh

結果としてFreeSyncを有効にすると3Dベンチマークのスコアやフレームレートが下がるようである。

実験したユーザーはフレームレートが下がるのはmacOSの問題の可能性が高いとしている。

上記のスレッドでは多くの憶測が流れたが結果として「FreeSyncは恐らくmacOSでサポートされており、問題はあるもののティアリングを軽減する効果は確かにある」ということだった。

実際にベンチマークを試してみた

Redditでの実験例を踏まえ、僕自身もmacOS上でFreeSyncを有効にした上で3Dベンチマークの「Unigine Valley」を実行しパフォーマンスとティアリングの発生の有無を確認してみた。

環境と設定は以下の通り

使用Mac
Mac mini 2018 Core i7 6コア12スレッド・メモリ32GB

macOS
macOS Catalina 10.15.1

eGPU
Blackmagic eGPU(Radeon Pro 580)

使用モニター
LG 27UK650-W(4K HDRモニター)

擬似解像度
3008x1692

Unigine Valley解像度
1280x720

ウィンドウモード・フルスクリーンモード共に何度も計測してみたが結果としてRedditで指摘されていた「FreeSyncを有効にするとフレームレートが落ちる」という問題は発生せずパフォーマンスへの影響は皆無である。

RedditのユーザーはmacOS Mojave 10.14.6.であり、僕の場合はmacOS Catalina 10.15.1であるため環境の違いによる可能性が高いだろう。

肝心のFreeSyncの効果があるのかどうかだが、これはプラシーボ効果の可能性もあるがベンチマーク画面を注視してみたところFreeSyncをオンした方がティアリング(チラつき)などが目立たないように感じた。

ティアリングが本当に発生していないかどうかは専用の測定装置やソフトウェアが必要になるため自分の目で確かめるしかないが、少なくともFreeSyncの効果らしきものは感じとることができた。

まとめ

AppleがFreeSyncのサポートに関して何のアナウンスもしていないため、実際にFreeSyncがmacOSで真価を発揮しているのかは判然としないが少なくとも僕の目には効果があるように感じた。

FreeSyncを有効にしたとしても特に副作用のようなデメリットはないため、FreeSync対応モニターを持っているのであれば、特にMacでゲームをする人なら自己責任の上で有効にしてみるのもいいだろう。

なおFreeSyncはAMDの技術であるため、例えば2013年までのMacBook ProやiMacはGPUがGeForceのため対応していない。

GeForceでもGeForce 10シリーズのようにDisplayPortのAdaptive SyncをサポートしているGeForceならFreeSyncを利用可能だが、GeForce 10シリーズを採用しているMacは存在しないためeGPUなどの利用時に限られる。