新USB-C Digital AV Multiportアダプタで4K映画をチェック

Appleは今年8月に密かにHDMIをHDMI 2.0にアップデートした新USB-C Digital AV Multiportアダプタをリリースした。

今回はこの新アダプタを実際に購入しMacBook Pro 13 Mid 2019と4K HDRモニターを接続してmacOS Catalinaで4K HDR映画が観れるのかをテストしてみたので結果をまとめる。

新USB-C Digital AV Multiportアダプタの概要

HDMIが2.0対応に

この新USB-C Digital AV MultiportアダプタはThunderbolt 3(USB-C)をHDMI・USB-A・USB-Cに分岐させるアダプタであるが以前までのモデルはHDMIが1.4であり、HDR信号も伝送できず4K@60hzも出力できなかったが新アダプタではHDMIポートが2.0になりHDR(HDR 10とDolby Vision)にも対応している。

また、HDMI 1.4ではHDCP(著作権保護のための暗号化技術)が1.4だったが本アダプタではHDCPは2.2となる。

この変更により新アダプタではHDMI 2.0ポートを利用することにより以下のMac・iPadで4K@60hzの伝送が可能だ。

  • 11インチ/12.9インチiPad Pro(第3世代)
  • MacBook Pro 15インチ 2017以降
  • MacBook Pro 16インチ 2019
  • iMac Retina 5K/Retina 4K 2017以降
  • iMac Pro 2018

なお、残念ながら手持ちのMacBook Pro 13 Mid 2019ではリフレッシュレートは30hzまでの対応である。

外観は変わらないのでモデル番号に注意

本アダプタは以前までのHDMI 1.4止まりのアダプタと外観はパッケージ・本体共に全く同じである。

新アダプタの型番(モデルナンバー)はA2119であり、以前までのHDMI 1.4の旧アダプタの型番はA1621

パッケージを見たところパッケージ底面とアダプタ本体にA2119という型番が印字されているのを確認できたが、家電量販店では製品自体はカウンターの裏に陳列されていて購入するまでパッケージを確認できない場合があるため、購入する際は事前に店員の人に型番について必ず確認を取ろう(もっとも現在販売されているアダプタは全て新モデルだとは思うが)。

なお、これは旧アダプタでもそうだったが分岐されたUSB-Cポートは充電のみの対応でありデータ転送には対応していない。

MacBook Pro 13 Mid 2019に接続してテスト

予想通りMBP 13インチだと30hzまで

アダプタのHDMI 2.0ポートにHDMIケーブルを繋いだ様子

早速本アダプタをMacBook Pro 13 Mid 2019に接続し、本アダプタのHDMI 2.0ポートから4K HDRモニター(LG 27UK650-W)に接続してみた。

システムレポート画面

結果はというと4Kの表示はできるがAppleの製品ページに記載されている通り、MacBook Pro 13 Mid 2019だと30hzまでの対応。

ここまでは予想通りなのだが他に気づいた点として「画面が黄色っぽい」ということ。

スクリーンショットでは当然伝わらないのだが、少なくともMac mini 2018やMac mini 2018と接続したeGPUのHDMIポートから出力するより明らかに画面の色味がおかしい。

不具合なのか仕様なのかはわからないが、macOSに付属しているColorSyncユーティリティでモニターのキャリブレーションが必要だった。

映画の再生は可能だがHDR再生は不可

肝心の4K HDR映画だがリフレッシュレートが30hzといえど接続した4K HDRモニターでTVアプリの映画自体は見れることが確認できた。

映画は元々フレームレートが24fpsであるため、リフレッシュレートが30hzであっても問題はない。

また、macOS Catalina 10.15.4からは外部4K HDRモニターでもHDRコンテンツの視聴がサポートされたが、アダプタ経由だと「ハイダイナミックレンジ」というオプションが表示されず、HDR映画の視聴は不可能だった。

画像はMac mini + 4K HDRモニターのディスプレイ設定画面。
macOS Catalina 10.15.4からはMac miniのHDMI端子やMacBookなどのThunderbolt 3からUSB-C>DisplayPortケーブル(またはUSB-C>HDMIケーブル)で4K HDRモニターと接続すれば「ハイダイナミックレンジ」というオプションがディスプレイ設定に表示され、HDRコンテンツの視聴が可能
本アダプタ経由のディスプレイ設定画面。
本アダプタを介してアダプタのHDMI 2.0端子から4K HDRモニターに接続してもHDRが有効にできない。
画像出典 Apple

Appleサポートのページではアダプタ経由でも最大1080pでのHDR再生に対応と書いてあるが現時点ではHDRは有効にできないようだ。

Mac mini 2018のeGPUのThunderbolt 3ポートに接続するとどうなる?

興味本位で本アダプタをMac mini 2018に接続しているBlackmagic eGPUのThunderbolt 3ポートに接続し、そこから更にHDMIケーブルで4K HDRモニターのHDMI 2.0ポートに繋ぐというややこしい接続方法を試したところ映像信号が出なかった。

また、Mac mini 2018本体のThunderbolt 3ポートに本アダプタを接続しHDMI 2.0で繋ぐとリフレッシュレートはMBP 13インチと同じで30hzになる。

Mac mini 2018には元々HDMI 2.0ポートが搭載されており、そこにモニターを接続すれば4K@60hzになるため本アダプタを接続する意味はないが一応参考までにテストしてみた次第。

Mac mini 2018本体のHDMI 2.0ポートでは60hzが出力できて本アダプタのHDMI 2.0ポートでは30hz止まりというのはおかしな話だが恐らくCPU内蔵グラフィックの制限だと思われる。

まとめ

今回新USB-C Digital AV MultiportアダプタをMacBook Pro 13 Mid 2019及びMac mini 2018に接続して確認できたことは以下の通り。

  • MacBook Pro 13インチモデルやMac mini 2018だとHDMI 2.0であってもリフレッシュレートは30hzまで
  • リフレッシュレートが30hzでも映画の視聴は問題ない
  • 本アダプタのHDMI 2.0ポートから4K HDRモニターに繋いでもHDRは有効にできない

冒頭でも書いた通り、本アダプタでは対応するMacではHDMI 2.0端子からの4K@60hz出力が可能だが、管理人の環境に問題があるという可能性もあるが、macOS Catalina 10.15.4以降でもHDRは現時点では有効にできなかったため注意が必要だろう。