
Blackmagic eGPUを使い出して初めてトラブルが起きたので書いておく。
※2019年5月27日追記:管理人の環境でのフリーズは依然として起こるものの、2019年5月13日のMojave 10.14.5のアップデートで著しく頻度が減りました。
フリーズが発生している方で10.14.5のソフトウェアアップデートがまだの場合はお試しください。
INDEX
Blackmagic eGPU環境下でフリーズを起こすアプリ
まずBlackmagic eGPUはアプリケーションや特定の操作によってはシステム全体をフリーズさせることがある。
現時点で私の環境化でBlackmagic eGPUを使用していると致命的な不具合を出すのはmacOS使用中に動画を小画面で再生している時だ。
例えばQuick Timeプレイヤーで動画を表示させながら何らかの作業をしているとかなりの確率でシステム全体がフリーズする。
また、MacsFanControlやiStat Menusなどのシステムの温度やファン回転数をモニタリングするソフトウェアもeGPUの情報が正常に読み込めずエラーを起こす可能性があるので、これらのソフトウェアを使用している場合は少なくともeGPUの動作がアップデートで安定するまで使用しない方がいいだろう。
*2019年3月20日追記
現時点でもeGPU使用中にシステムが完全にフリーズする現象は続いており、発生頻度は高くないが原因は不明である。
システムモニタリングソフトの使用をやめたり、電源ケーブルを変えるなど、色々試してみたがランダムにOS全体がフリーズする現象は続いている。
使用しているアプリケーションは関係なく、単にeGPUとmacOSの連携がまだ不十分のためフリーズを起こしているのかもしれない。
*2019年4月4日追記
大体Blackmagic eGPUのトラブルの原因を掴めたので記事を追加しました。

*2019年4月24日追記
eGPU使用時においてのトラブル対処法をまとめました。

Blackmagic eGPU環境下での再起動・ブート
現時点でBlackmagic eGPUを接続した状態でMac miniの再起動・ブートを行うと画面が真っ暗になり、何も表示されないことがある。
原因はFireVaultが有効化されているためである。
これはeGPUが現時点でのmacOSではFireVaultログインをサポートしていないことに起因する。
AppleのBlackmagic eGPUのサポートページでもこのように案内されている。
macOSは、現時点では、Boot Campを使ったWindows環境や、Macが macOS復元で起動中、FileVaultでのログイン時、ソフトウェアアップデートのインストール中は、eGPUに対応していません。
Mac で Blackmagic eGPU を使う
実際にはMacは正常に起動しているのだが、eGPUがFireVaultログインをサポートしていないため、画面が真っ暗になるのだ。
目隠し状態でパスワードを入力することでこの問題は回避できるが現実的ではない。
Mac miniはそもそも持ち運ぶものではないのでこの際だからFireVaultに特に拘りがなければ無効化してしまおう。
ちなみに元々ディスプレイが付いているMBPやiMacなどではこのような問題は起きない。
Mac miniは外部モニタ必須のデスクトップコンピュータであるので、こうした問題が起きるわけだ。
ただ、テストできる環境はないのだがMacBookなどでも”クラムシェルモード”を利用している場合は何らかの問題が起きるかもしれない。
FireVault無効化手順

まず、システム環境設定画面を開き”セキュリティとプライバシー”から”FireVault”タブに移動し、左下の鍵アイコンをクリックしてパスワードを入力、その後”FireVaultをオフにする”をクリックすればOKだ。

更に念のためにシステム環境設定画面に戻り”ユーザーとグループ”を開いて”ログイン時の表示が”ユーザーのリスト”にチェックされているか確認しよう。
ここが”名前とパスワード”にチェックされていると、次回起動時にユーザー名とパスワードの入力画面になるのだが、ユーザー名が日本語などの2バイト文字の場合、入力画面では2バイト文字が使えないのでログインできなくなる可能性がある。
なお、ユーザー名が日本語の場合でもコンピュータのアカウント名を入力することでもログインすることができる。その場合は鍵アイコンが解除されている状態で”ユーザーとグループ”画面から自分のユーザー名を右クリックして、”詳細オプション”を表示、ここの”アカウント名”を確認しておこう。

このアカウント名は必ず1バイト文字、つまりアルファベットのはずなので、ログイン画面でも入力が可能だ。
eGPUのThunderbolt 3ポート端子の電波干渉
これは自分の環境だけかもしれないが、Blackmagic eGPUのThunderbolt 3(USB-C)ポートからモニターのDisplayPort端子にUSB-C>DisplayPort変換ケーブルで接続すると、”特定の電化製品を起動した際にモニターを見失う”という現象が起きた。
例えば自分の場合”PS4の電源を入れる”、”自宅の風呂場の電気をつける”といったような一見関係がなさそうな動作がモニターを見失う引き金となるようなのだ。
この現象が起きた場合、単純にeGPUのUSB-C>DisplayPortケーブルを抜き差しするだけで復帰するが、煩わしいことこの上ない。
とりあえずこれはPS4や風呂場の電気から発せられる電磁波か何かの干渉だと判断して、eGPUの電源コンセントを変える、電源ケーブルを変えるなどして様子見中だ。
eGPUはまだ発展途上
macOS MojaveになりeGPUもかなり安定動作するようになったと思うが、それでもやはり不具合はあり、OSの対応も完全には進んでいないようだ。
macOSの次期バージョンではFireVaultログインやソフトウェアップデート中のeGPUもサポートしてほしいところ。