
Mac App Storeでは無料から有料まで様々なアプリが配信されているが、基本的にMac App Storeでは有料アプリは購入しない方がいい。
ここではMac App Storeの有料アプリの制限やMac App Storeで有料アプリを購入しない方がいい理由をまとめたい。
INDEX
Mac App Storeで有料アプリを買わない方がいい理由
機能に制限が存在する
Mac App Storeでは無料であっても有料であってもアプリを配信するにはiOSデバイスなどのApp Storeと同じくAppleの審査を通過しなければならない。
更にAppleはアプリの審査に厳格であり、大抵のMac App Storeの有料アプリはその機能に制限が存在し、デベロッパーは回避策として自身のWebサイトでフル機能を持った有料アプリを併売する形を取っている場合が多い。

例えばシステムモニタリングソフトウェアの「iStat Menus」ではMac App Store版は日本ストアでは1,220円で販売されているが、ファンの制御ができないなど一部の機能に制限がある。
対してiStat Menusの公式サイトではフル機能を持ったバージョンがシングルライセンスで$13.19で販売されている。
多少Mac App Store版より高いが大きな価格差ではない。
この程度の価格差なら公式サイト版がいいだろう。

同様にMac App Storeで配布されている仮想環境構築ソフトウェアの「Parallels Desktop 」もバージョンはLite版となり、無料でのダウンロードはできるものの仮想環境の実行には課金する必要があり、更にMac App Store版は課金してもParallels Desktopの目玉機能の一つである「コヒーレンス」が利用できないなどの制限がある。
Parallels Desktopの公式サイトで購入する場合は上記のような制限は一切ない。
アプリがメジャーアップデートされた際、再購入が必要になる場合がある
Mac App Store版の有料アプリは一度有料版を購入してもメジャーアップデートが行われた際、場合によっては同額を支払って再度購入する必要がある。
例えば先ほどのiStat Menusを例に取るとバージョン番号が変わるメジャーアップデートが行われた際はMac App Store版のiStat Menusを所持していてもアップグレードは行われない。

対して公式サイト版は以前のバージョンのiStat Menusを所持している場合は最新版へのアップグレードの際に「Upgrade」を選択すればディスカウントされる。
Mac App Store版はアプリのバリエーションが少ない
Mac App Store版と公式サイト両方でアプリが併売されている場合、多くの有料アプリはMac App Storeではアプリのバリエーションは一系統のみとなる場合が多い。

ベンチマークアプリの「Geekbench 5」はMac App Store版はmacOS版のみの販売であるが、公式サイトではmacOS版に加えてWindows版やLinux版のライセンスが付いてくるセット版が販売されていたりとバリエーションに富んだバージョンが販売されている。
Mac App Store版のアプリはあまりアップデートが行われない
Mac App Store版の有料アプリは個人的な印象として公式サイト版が存在するアプリの場合はまず公式サイト版アプリが優先的にアップデート(メジャーアップデートではなくバグフィックスなど)され、Mac App Store版のアップデートは遅れる傾向がある。


Geekbench 5の場合、Mac App Store版の最新バージョンが5.0.2であるのに対して公式サイト版の最新バージョンは5.0.3である。
頻繁にアプリがアップデートされた方が信頼性が高まるため、アップデートが遅れ気味のMac App Store版は不具合やセキュリティにおいてリスクがある。
まとめ
購入したい有料アプリがMac App Store版しか存在しない場合は問題にはならないが、Mac App Store版と公式サイト版で分かれているアプリは確実に公式サイト版を購入した方が安心である。
もしMac App Storeで有料アプリを購入する場合、まずは購入する前にそのアプリに公式サイト版が存在しないかどうか是非チェックすることをおすすめする。