Mac GPU周りの仕様総まとめ

数年Macを使い、更にeGPUなどを導入し様々なトラブルも経験したので現在までに僕が確認したMac(macOS)に関するGPU周りの仕様をまとめる。

macOS High Sierra以降ならGPUの使用率を表示できる

macOS High Sierra以降のMacならアクティビティモニタを起動し、メニューバー>ウィンドウ>GPUの履歴をクリックすることでGPUの使用率を表示することが可能。

これはCPU内蔵グラフィックやeGPU接続時でも有効であり、自分のMacのGPUにどの程度の負荷がかかっているのかを知る有用な目安になる。

VRAM(ビデオメモリ)の使用量を見るならiStat Menus

現状macOSではVRAM(ビデオメモリ)の使用量を見るにはサードパーティーアプリを導入するしか方法がない。

僕がおすすめするのはiStat Menusという有料アプリであり、VRAMの使用量を見れるだけではなくCPUやGPUの使用率はもちろん、各種センサーから取得したMacの内部コンポーネントの温度表示も可能だ。

価格はプライマリユーザーで3台までインストールできるスタンダードライセンスが$12.95、5台までのMacにインストールできるファミリーパックが$16.19

ちなみにiStat MenusにはMac App Store版と公式サイト版があるが、Mac App Store版はAppleの審査を通過するために機能が削られてるので公式サイトから購入しよう。

ただ、VRAM使用量をグラフやパーセンテージで見ることは出来るが、○○GBといったような具体的な使用量は本アプリを使用しても見れない。

VRAM使用量は擬似解像度を変更すると解放される

擬似解像度を変更するとVRAMは一旦解放される
左が変更前
右が変更後

macOSではRetinaディスプレイ搭載モデルや4Kモニターを接続したMacでは擬似解像度を任意に変更でき、デスクトップの作業領域の広さを好きなように変えることができるが、macOSでは擬似解像度を変更すると使用しているVRAMが一旦解放される。

僕が実験してみた限り、macOSでは擬似解像度を変更するとVRAM使用量も変わり、高擬似解像度ではそれだけVRAM使用量も増える。

こうした仕様上、擬似解像度を変更するとVRAMも解放されるので、Macの動作が重い場合に擬似解像度を変更してVRAMを解放してやることで、一時的ではあるがパフォーマンス向上に繋がるかもしれない。

擬似解像度を変更するとVRAM使用量は増える

前述の通り、macOSでは擬似解像度を変更するとVRAM使用量もそれに比例して増える。

それに伴い擬似解像度が高ければ高いほどパフォーマンスも落ちるので、擬似解像度を上げる際には、自身が使っているMacのGPUの性能やVRAM容量を考慮して極端に擬似解像度を上げないことをおすすめする。

CPU内蔵グラフィックのMacは搭載メモリは実質マイナス1.5GBになってしまう

これはWindowsでもそうだが、Mac miniやMacBook Pro 13インチモデル・MacBook AirなどのCPU内蔵グラフィックしか搭載していないMacの場合、システムメモリから1.5GB(1536MB)ほどがVRAM用として確保されてしまうので、実質CPU内蔵グラフィックのMacは搭載メモリは−1.5GBになる。

例えばMacBook Pro 13インチモデルのメモリが16GBあったとしたら、実質使用できるメモリは14.5GBほどになる。

CPU内蔵グラフィックのMacを購入する際は、システムメモリは1.5GBほどがVRAM用として引かれることを考慮して、多めのメモリを選択することをおすすめする。

これからのmacOSはMetal対応が必須

macOS Mojaveからはシステム要件としてmacOSのローレベルAPIである”Metal”対応GPUが必須となっている。

MetalとはOpen GL/CLに代わる新たなグラフィックAPIであり、技術的な話を省けば従来のOpen GL/CLといったAPIよりグラフィック性能が底上げされる。

これからのmacOSはこのMetal API対応が必須なので、中古でMacなどを購入する際はGPUがMetal対応であるか必ず確認しよう。

Metal対応GPU搭載のMacは以下の通り。

  • MacBook 2015以降
  • MacBook Pro mid 2012以降
  • MacBook Air mid 2012以降
  • Mac min late 2012以降
  • iMac late 2012以降
  • iMac Pro 2017以降
  • Mac Pro late 2013以降

eGPUの登場によってGPUはフレキシブルな時代へ

Thunderbolt 3とeGPUの登場、そしてmacOSのサポートにより、たとえCPU内蔵グラフィックしか搭載していないMac miniやMacBook Pro 13インチモデル・MacBook AirなどでもGPUを自由に選べる時代になった。

これまではCPU内蔵グラフィックのパフォーマンスに満足できなかった場合、GPUパフォーマンスを底上げする手段はなかったが、eGPUを導入すればパフォーマンスが上がるだけではなく、VRAMも増やすことが出来る。

また、eGPUは複数接続が可能であり、macOSのサポートによっては用途は無限大である

これからはMacにあらかじめ搭載されているGPUだけではなく、自分で接続するGPUを自由に選ぶことが出来るフレキシブルな時代へとなっていく。

まとめ

以上、ざっくりと僕が確認した仕様と交えてMacのGPU周りについてまとめてみた。

macOSの擬似解像度の仕様については、以前からパワーユーザーの間で指摘されていたが少々癖があり、擬似解像度を上げればパフォーマンスは下がり、VRAM使用量も増えるなど、MacのGPUスペックに注意する必要がある。

また、WindowsではGPU-ZなどのフリーソフトでGPUのスペックやVRAM使用量なども簡単に確認できるがmacOSの場合は有料ソフトウェアであっても、詳細なGPUのスペックや状況を確認することは難しい。

一方で、macOSとそれを取り巻くGPUに関する進化・改善も著しい。

ひと昔前はMacで重い3Dゲームをプレイするのは全く適さなかったが、GPUの性能向上やMetal API、そしてeGPUの登場によりMacでゲームをするというのも以前ほどは障害もなくなった。

加えてMetalをサポートするソフトウェアやゲームは年々増えており、macOS CatalinaではmacOSの描画関連もMetalへと移行していく。

個人的には今後のMacはCPUよりはGPU周りの性能向上や機能拡張が著しくなるのではないかと思っている。

依然としてmacOSのGPU周りはWindowsほど自由が効かないが、今後のmacOSの進化によってはこの辺りも改善される可能性もあり、今後の一層の進化に期待したいと思う。