32インチ等大型4KモニターのMacでの振る舞い。擬似解像度は綺麗に見えるのか?

先日Mac mini用にBenQの32インチ4K HDRモニタ「EW3280U」を購入し、それまで使っていた「LG 27UK650-W」を置き換える形で運用を始めた。

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Macで30インチ以上のモニターを使うのは初めてだったが、面白い傾向が見て取れたので備忘録代わりに残しておこう。

32インチ4Kモニターではデフォルト解像度が擬似解像度ではなくネイティブ解像度になる

通常24インチや27インチの4KモニターをMacに接続すると自動的にmacOSが「1920x1080」の擬似解像度に設定することはMacで4Kモニターを使用したことがあるなら経験があると思う。

しかし32インチ、あるいは30インチ以上の場合はMacにモニターを接続すると擬似解像度が設定されず、「3840x2160」のネイティブ解像度がデフォルトとして設定される。

恐らくmacOSはモニターの解像度と大きさ(インチ)を読み取り、30インチ以上のモニターは「大型4Kモニター」と認識して、擬似解像度を設定しないのだろう。

また、30インチ以上の4Kモニターは画素密度がせいぜい130〜140程度(32インチだと138ppi)であり、擬似解像度を表示してもテキストがそれほど滑らかにならないというのも理由かもしれない。

もちろん手動で好きな擬似解像度に再設定可能なので大きな問題点ではないが、興味深い結果だと思う。

リカバリーモードの擬似解像度もネイティブになる

リカバリーモードが強制ネイティブ解像度になり、文字が小さすぎて近づかないと読めない

これは驚いたのだが、Mac起動時にCommand+Rキーを押すことで実行できるリカバリーモード(macOS復旧アシスタント)の解像度もネイティブ(3840x2160)になる。

32インチという大型モニターとはいえネイティブ解像度では文字が小さすぎる上、リカバリーモードでは擬似解像度なども設定できないため、非常に小さな文字と格闘しながら操作する必要がある。

なお、24インチや27インチの4Kモニターであればリカバリーモードは1920x1080の擬似解像度で表示されるため、この現象は30インチ以上の4Kモニター限定だと思われる。

24インチや27インチと比べても32インチではまだ擬似解像度の恩恵はある

今までMac用のモニターは24インチや27インチを中心として擬似解像度を設定して使ってきたが、32インチのモニターは画素密度が前述の通り138ppiであるため、24〜27インチと比べて肉眼でも画素密度の低さがわかり、文字も若干掠れたような印象を受ける。

下記は以前書いた記事の抜粋であるが、27インチと32インチの画素密度の違いを見てみよう。

なお、共に擬似解像度は3008x1692である。

27インチ4Kモニターでの見え方

ppi:163

アイコン

テキスト

32インチ4Kモニターでの見え方

ppi: 138

アイコン

テキスト

格子状のモアレが発生しているが、これはPhotoshopで縮小処理したためであり、モニターの影響ではない

27インチと32インチではサイズが5インチ違うが、上記画像だけでも27インチに比べると32インチの画素密度の低さがわかるはずだ。

32インチのアイコン表示においては「マップ」のアイコンの「3D」の文字が掠れている他、アイコンもテキストも粗いことが見て取れる。

ただ、そうは言っても32インチのような大型モニターでは画面から離れて見ることが多いため、思っていたほど画素密度の粗さは気にならなかった。

もちろんある程度モニターに近づいて見れば一目瞭然ではあるが、少なくとも32インチまでであれば通常の作業では画素密度の低さを実感することはあまりないだろう。

ただし、これが40インチ以上になると画素密度が110ppi以下にまで落ちるため、Macで擬似解像度を利用するなら32インチ程度が最低ラインだと思う。

画素密度の低さが気になる場合フォントウェイトを調節

以前、macOSのフォントウェイトの強さを指定するターミナルコマンドを紹介したが、もし32インチなどの大型4Kモニターで文字の掠れが気になる場合はフォントウェイトの調節をしてみよう。

文字が掠れる場合などにmacOSのフォントレンダリングを調整して改善する方法

詳しいことは上記記事を参考にしてほしいが、とりあえずフォントウェイトを強くして文字の掠れを軽減したい場合は下記のコマンドをターミナルで実行し、Macから一度ログアウトして再ログインしてみよう。

defaults -currentHost write -globalDomain AppleFontSmoothing -int 1

上記コマンドでフォントウェイトを調節するだけでもフォントの印象は大きく変わるはずだ。

なお、デフォルト設定に戻すには下記コマンドを実行する。

defaults -currentHost delete -globalDomain AppleFontSmoothing

まとめ

以上、32インチ4KモニターをMacで運用するにあたって気づいた点をまとめてみた。

結論としては画素密度の低さを考慮しても32インチ程度であれば多少文字は粗くなるものの擬似解像度の恩恵を享受することができ、リカバリーモードがネイティブ解像度になってしまう以外の弊害はないと言ってよい。