十三機兵防衛圏ネタバレ考察

十三機兵防衛圏 (株)アトラス・ヴァニラウェア
NOTE
現在複数の方から記事の誤り・新解釈を提供して頂いており考察の修正を行なっています。
一部メールを返信してもアドレスの間違いなどにより返信メールを送れなかった方がいらっしゃるため、情報を提供していただいた方にこの場を借りてお礼を申し上げます。
もし解釈に誤りがあると思った場合はお気軽にお問い合わせください。

アトラス販売ヴァニラウェア開発のシミュレーションアドベンチャーゲーム「十三機兵防衛圏」をクリアし、追想編・崩壊編・究明編を全て100%にしたので自分なりの考察をまとめてみたいと思う。

とはいえ究明編を100%にしたのであればおおよその物語の全体像は掴めるようになっている。

ここでの考察はあくまで補足・整理である。

なお本記事はネタバレ全開なのでプレイ中あるいはこれから購入を考えている場合は注意して頂きたい。

十三機兵防衛圏のネタバレ概要

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本作のあらすじや大まかな流れをネタバレ全開で話すと「人類の生き残りである15人の人間のクローンがコンピュータが管理する仮想現実の中でその仮想現実内の異常(怪獣の襲来)を阻止し、1200光年離れた他の惑星で目を覚ますまでの物語」である。

物語の舞台となるのは主に1940年代・1980年代・2020年代・2060年代・2100年代であるが、2188年以外はいずれも「その年代を真似て作られた、ただの居住区であり、なおかつ仮想現実内の世界」である。

作品内では各年代を「セクター」とも表現する。

主人公たちは「転移」しながら時代を行き来しているように見えるが実際はタイムトラベルなどは行っておらずただのセクター間のワープである。

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作品内で登場人物の一人「BJ」がはっきりと「タイムトラベルはどんなに技術が発達しても不可能である」と語っている。

この作品には実際に時間を超えるタイムトラベル要素はない。

では現実世界の年代はいつなのかというと、細かな数字までは示されていないが少なくとも西暦2188年から約2000万年経っている。

十三機兵防衛圏ネタバレ全開あらすじ

本作のストーリーを全体的に把握するため、あらすじ及び時系列を簡単にまとめてみよう。

事の発端は西暦2188年(現実世界)に起きたナノマシンを巡った地球規模の戦争とそれによる汚染である。

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2188年、造船所として1900年代に創業した敷島重工は世界的大企業へと成長し、ナノマシン技術に秀でたNEWMENという会社を買収した。

これにより世界のナノマシン開発は加速することとなるが、結果としてナノマシンの開発競争とその利用は地球規模でのナノマシンを巡る戦争を招き、地球は汚染されていった。

このナノマシンとその戦争による汚染がどのようなものなのかははっきりとはしていないが人類に壊滅的な被害をもたらしたようだ。

そこで人類は地球の軌道上に建設されたコロニーにおいて、意見の相違による争い(殺し合い)なども発生したものの「箱舟計画」と呼ばれる人類の存続計画を発案する。

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その内容とはコロニーで現在生き残っている15人の人類の遺伝子情報を、自動増殖する惑星探査機に乗せて人類が生存可能な地球に似た星に飛ばし、そこで自動機械でテラフォーミングをしたのち、15人やその他の動植物を培養しその星で人類を存続させるというものである。

なぜ人を運ばず遺伝子情報だけを運ぶのかというと生きている人間では数百年・数千年、あるいはそれよりも遥かな長期間の宇宙旅行が不可能だからである。

ちなみにこの計画の前身は元々敷島重工の「宇宙計画」であり、本来は人類の生態圏を広げる目的で行おうとしたものである。

なお、探査機も、そして乗せられた遺伝子情報も旅の途中で惑星や宇宙を漂う岩石から採取したリソースによって生物のように無数に増殖するため、計画の発案者である「森村博士」によれば「時間はかかるがいつかはどれかの探査機が人類が生存可能な星にたどり着く」ということである。

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そして物語開始前、つまりこのゲームが始まる前についに探査機の一つは地球から1200光年離れた人類が生存可能な「RS13アルファ」というおとめ座方面の惑星に2000万年かけてたどり着き、自動機械によりテラフォーミングが開始され、本作の主人公達である15人の遺伝子情報は計画通り培養が始まった。

また、この際RS13アルファ惑星の軌道上には人工衛星とそれを束ねる無人司令船が展開され地上のモニターを始めている。

主人公たちは赤ん坊の時からコンピュータが管理する仮想現実内の地球で仮想現実とは知らずに過ごし、そこで人類の知識や文化を学び、最終的に発育ポッドから出て15人で星を開拓するというのがこの計画の目的である。

しかしここで想定外の事態が起きる。

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コロニーで起きた殺し合いや井田鉄也(2188年)に利用されて人類に絶望した「東雲諒子(2188年)」が箱舟計画を失敗させるために仮想現実のプログラムコードに「ダイモス(怪獣)」で仮想現実内を攻撃させるコード(Dコード)を密かに埋め込んでいたのだ。

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これにより怪獣が各セクター(年代)に現れたわけである。

ダイモスは元々惑星のテラフォーミング用の自動土木機械であり、仮想現実内のダイモスもそれを模している。

これに対抗するため仮想現実内の「沖野司」はここが仮想現実であるという事実は知らないものの、2100年代の自動工場で機兵と名付けたロボットを設計・製造し、「井田」「郷登」「森村」らと共に怪獣に対抗することにした。

簡単に言えばこれが主人公たちが怪獣と戦うことになった理由である。

なお現実世界では主人公たち15人はRS13アルファ惑星上の専用の施設にある発育ポッドの中で夢(仮想現実)を見ているような状態である。

計画通りであれば主人公たち15人は発育ポッドの中で20年過ごした後、現実世界で目覚めるはずだった。

十三機兵防衛圏の謎

ここからは本作の主な謎(といっても究明編をじっくり読むと全体像は掴める)を考察していく。

人類の生き残りの15人は誰?

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現実世界の発育ポッドに肉体がある人類の生き残りのクローン15人は以下の通り。

  • 鞍部十郎
  • 冬坂五百里
  • 網口愁
  • 薬師寺恵
  • 比治山隆俊
  • 鷹宮由貴
  • 関ヶ原瑛
  • 南奈津乃
  • 三浦慶太郎
  • 如月兎美
  • 緒方稔二
  • 東雲諒子
  • 郷登蓮也
  • 沖野司
  • 鞍部玉緒

なおループを繰り返していたり意識だけになっている人物もいるため、肉体がある人物は15人だがAIではない自立した思考をする登場人物はかなりの数に上る。

それぞれの人物の生まれた(オリジナル)年代は?

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15人それぞれのオリジナル(元々属していた)年代(セクター)は以下の通り。

1945年(セクター5)

比治山隆俊
三浦慶太郎
鞍部玉緒
1985年(セクター4)

鷹宮由貴
南奈津乃
緒方稔二
2025年(セクター3)

網口愁(井田鉄也)
薬師寺恵
如月兎美
2065年(セクター2)

関ヶ原瑛
東雲諒子
郷登蓮也
2105年(セクター1)

冬坂五百里(森村千尋)
鞍部十郎(和泉十郎)
沖野司

この世界が仮想世界だと知っているのは?

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この世界が仮想現実の世界であること、更に箱舟計画のことを最初(ゲーム開始時点)から知っている人物は和泉十郎(意識のみの存在)、因幡深雪の2人だけであると思われる。

ただ、森村先生は衛星にアクセスして2188年の世界の真実を知り、更に森村博士(幼稚園児姿)は2188年の記憶を持ったため、森村先生及び森村博士の2人は作中では割と早い段階でこの世界が仮想現実だと認識したと思われる。

怪獣が襲来する理由とその目的は?

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前述の通り人類に絶望した2188年の東雲諒子は箱舟計画を失敗させるため仮想現実内を怪獣に攻撃させるDコードを仮想現実プログラムに追加し、怪獣が各セクターへの攻撃を始めた。

そして全てのセクターが怪獣に制圧された場合、仮想現実全体がリセットされループに入る。

このループを繰り返すと主人公たちは歳は取らないものの、いつまで経っても発育ポッドから出られず現実世界の施設の耐用年数5000年をやがて超えるため、最終的に施設は維持できなくなり施設の物理的な再構築が行われる。

そうなると真の意味で施設はリセットされ、現実世界の15人は目覚めることなく死に、箱舟計画は失敗に終わる。

ちなみにゲーム開始時点の周が耐用年数的には最後の周であるとされている。

東雲諒子(2188年)の目論見はループを発生させることで施設の耐用年数の限界を引き起こして15人を殺す、すなわち人類を滅ぼすことである。

ループの仕組みとは?

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ループはこれまで約300回行われているようだ。

つまり主人公たちは仮想現実の中で300回生まれ300回怪獣に制圧されている。

ループを300回繰り返し5000年経っても現実世界のポッドの人間が歳を取らないのはポッドが仮想現実の年齢に合わせて現実の年齢を調整している、あるいはループの発生によりその時点で現実世界の人間の成長が止まる(コールドスリープ状態になる)からだと思われる。

なおセクターは1〜5の他にセクター0も存在し、セクター0にデータを書き込むとループによるリセットを免れることが可能。

ただしセクター0からデータ(人格・記憶)を再生した際は仮想現実内で16年遡って再生されるため、ゲーム開始時点では16年歳を取ってしまうことになる。

またループによるリセットを免れた場合、模擬人格のAIと成り果てる(現実世界の肉体一つにつき人格は一つまで)。

ちなみに仮想現実内で肉体を持つ人格が死亡した場合(1945年に死亡した鞍部玉緒)は強制的に消滅させられ現実世界で眠りにつく。

仮想現実内で死んでも現実世界で死ぬわけではないが次のループが始まらない限り仮想現実内には戻れないようだ。

壊滅したセクターは?

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このループの周では各々の回想から1945年(セクター5)2025年(セクター3)2065年(セクター2)2105年(セクター1)の4つのセクターが既に怪獣により壊滅していることが判明している。

2064年の戦闘では機兵が何らかのプログラムに汚染され戦闘に参加していた東雲・関ヶ原・和泉が脳にダメージを負った。

なおこの際AIとして戦闘に参加していた因幡深雪(如月兎美)は汚染を止めるための強制転移実行の際、軌道上の司令船に転移している(後述)。

2025年では薬師寺の世界を守るために和泉十郎は長時間汚染された機兵に乗り続けた結果、手の施しようがないほどの深刻なダメージを脳に負ったため、1985年では森村先生の手によって鞍部十郎として新たな人格を形成されている。

機兵の汚染の黒幕は井田であり、怪獣に勝つつもりはなく世界のリセットを早めるために東雲を利用してウイルスプログラム「DD426」を機兵に植え付けた。

制御キーとは?

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怪獣に仮想現実内を攻撃させるDコードの命令権を持つ制御キー。

作中では15人全員が制御キーの候補者であり、常に誰か一人が制御キーを持っており怪獣に仮想現実を攻撃させるよう命令を発信している。

制御キーを持った人物を殺害するなどしても次の候補者へ制御キーが移るため意味はない。

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作中では沖野司が制御キー目的で緒方稔二を捕らえている他、以前のループの和泉十郎は適合者を皆殺しにして制御キーを無効化しようとしており、何かと登場人物たちを凶行に走らせているが最終的に制御キーを用いた怪獣への対策は頓挫している。

なお1985年(セクター4)が攻撃を受けていないのは最初に緒方稔二が制御キーをそれとは知らず持っていたためである(のちに制御キーは南奈津乃に移っている)。

怪獣はDコードの制御キーを持つ者のいるセクターへの攻撃を最初は避けるようになっている。

因幡深雪とはどういう存在なのか?

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因幡深雪は以前のループ(1周前)の際の「如月兎美」であり、1周前の最終防衛に失敗した際、転移中の爆発でデータの一部が不完全になったため肉体を持ったリセットが行われなかった。

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ゲーム開始時点の周では井田に頼み2064年の機兵に自身をAIとして組み込むことを提案した。

機兵汚染事件の際、東雲・関ヶ原・和泉と共に強制転移を実行されたがAIである如月兎美はRS13アルファ惑星の軌道上の衛星(司令船)に転移した。

司令船に転移したことで因幡深雪(如月兎美)は現実世界の真実を知ったため、ユニバーサルコントロール(後述)に気づかれないようにアイドルの因幡深雪としてテレビを通して恋人であった井田鉄也と同じ生体ID(遺伝子)を持つ「網口愁」に接触した。

ユニバーサルコントロールとは?

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ユニバーサルコントロールとは仮想現実を司る中枢コンピュータであり、各セクターに暮らす15人や主要登場人物以外の120万人の一般市民らは全員ユニバーサルコントロールが作ったAIである。

仮想現実内を人類が繁栄していた頃の地球に見せている他、各セクターを管理しており、同一人物が同じ年代に二人いるといった矛盾が起きると修正するなどの作業をしている。

作中では高齢者であるはずの鞍部玉緒(鞍部十郎の祖母)が二人存在するという矛盾があるため、高齢者の鞍部玉緒は島根に行っていることになっている。

敵が怪獣(ダイモス)という形で現れるのはどうして?

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前述の通りダイモスはテラフォーミングのための自動土木機械であるが、これらが怪獣という形で現れるのはユニバーサルコントロールを設計したのが2188年の沖野司だからである。

現実世界の2188年の沖野司は非常に不真面目な人間でユニバーサルコントロール設計の際、シミュレーションゲームの「怪獣ダイモス」のシステムを一部流用したため作中では怪獣という姿で現れている。

また、仮想現実内の沖野司も機兵を人型ロボットとして設計したことから2188年の現実世界の沖野司と仮想現実内の沖野司はクローン故に思考回路自体は似ていると言える(あるいは怪獣に対抗する物を製造しようとした場合システム的に人型ロボットになるのかもしれない)。

インナーロシターとは?

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「インナーロシター」とは現実世界の2188年では記憶のダウンロードを可能とするナノマシンであるが仮想現実内では記憶のダウンロード機能も備えているものの主に機兵を動かす目的で使用される。

またインナーロシターは現実世界の肉体に埋め込まれたものと仮想現実内で密接にリンクしているようだ。

現実世界で主人公達に埋め込まれているインナーロシターは仮想現実内をあたかも本物のように見せるための処理を行う役割を担っており、仮想現実内のインナーロシターは機兵を製造・利用する際に使用される。

なお機兵を利用するのにインナーロシターが必要とされるのはシミュレーションゲームの一部を流用した2188年の沖野司がユニバーサルコントロールを設計する上でそのようにシステムを作ったためだと推測できる。

森村先生と森村千尋と冬坂五百里は同一人物?

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養護教諭の「森村先生」「幼稚園児姿の森村千尋」「冬坂五百里」は遺伝子的には同じであるが、森村先生は2周前の森村千尋が成長した姿でありセクター0のデータからこの周で再生している。

先ほど書いたようにセクター0にデータを書き込んだ場合、ループによる記憶のリセットは免れるが歳を取るため森村先生だけ大人になっている。

なおイージス作戦を推進する森村先生は箱舟計画を遂行したい森村博士(幼稚園児姿)にとって邪魔だったため森村博士の手によって射殺された。

ちなみに森村先生は「未来の記録」を見た際に2188年のナノマシンによる戦争と汚染の原因が2188年の緒方憲吾(後述)に騙された2188年の森村千尋にあると知り、クローンであるとは言え間接的に世界を滅ぼしてしまったという事実の発覚を恐れて記録を全て消去している。

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幼稚園児姿の森村千尋は森村先生が適合者(機兵を操縦できる能力を持つ15人)に戻ろうと計画した際に実験で1940年代(セクター5)に生んだコピーである。

どうやってコピーを作ったのかは判明していないが2100年代の技術を用いれば簡単だろう。

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この際に森村先生は自分の記憶と人格をコピーしたつもりだったが、実は2188年の森村博士と恋愛関係にあった2188年の和泉十郎が森村千尋に記憶がダウンロードされる際、森村博士の記憶を移植するよう設定を上書きしたため2188年の森村博士の記憶を持っている。

これは推測だが2188年の和泉十郎は森村千尋がポッドから目覚めた後に記憶をダウンロードするように手配したのだろう。

しかし結果としてループにより2188年の和泉十郎の設定上書きは想定外の方向へ進むこととなった。

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森村先生が作ったこのコピーはあくまで実験であったため森村先生は森村博士の記憶がコピーにダウンロードされているとは知らずにそのまま記憶を封じて実験を終了させた。

しかし2188年の真実を知って動揺した森村先生の変わり様を疑問に思った郷登は森村先生のコピーに森村先生の記憶がダウンロードされたという記録に基づき、1945年から森村千尋を拉致して封じられていた記憶を開放し相談を持ちかけた(この際、森村博士は過去の資料を見て、さも自分が森村先生のコピーである様に振る舞っていたが、のちに郷登によって森村博士であると見破られている)。

つまり森村先生も郷登も最初は気付いていなかったが幼稚園児姿の森村千尋は「箱舟計画」の立案者であり、作中では僕の見落としがなければ唯一現実世界の2188年の記憶と人格を持っている人物である。

2188年の記憶と人格を持った際に箱舟計画が怪獣の襲来によって当初の計画から大きく狂ってることに対して危機感を抱き、原因となる要素(怪獣を含め、機兵や仮想現実内の意識だけの存在など)を取り除いた上で全てをやり直すことを計画し障害となった森村先生を手始めに射殺した。

当初は主人公達に対して希望を持っていなかったが最終戦で主人公達に望みを託し、衛星を動かして因幡深雪との交信を手助けした。

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冬坂五百里はこの周で初めて冬坂五百里という名前になっているが森村先生が適合者に戻るために記憶と人格を植えつけた道具のような存在であり、元々は2105年(セクター1)から来た森村千尋である。

冬坂五百里が不思議な夢を見るのは冬坂五百里に森村先生が自分の過去の記憶を植えつけて乗っ取ろうとしていたからである。

しかしこの周が最後のループであると知った森村先生は冬坂五百里を乗っ取ることを諦め、更に森村博士によって森村先生が射殺されたため、冬坂五百里は冬坂五百里という人間として生きていくことができた。

井田鉄也と網口愁は同一人物?

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対怪獣戦闘などを統括する特務機構の「井田鉄也」であるが井田鉄也とは以前のループの網口愁、というより元々網口愁は井田鉄也である。

井田鉄也は本来は2020年代(セクター3)に属する人間だがセクター0にデータを書き込むことでループによるリセットを免れているため、恐らくはユニバーサルコントロールによる矛盾の修正を避ける目的で赤ん坊の自分自身、つまり網口愁(井田鉄也)を1970〜80年代(セクター4)の網口家へと預けている。

故にゲーム開始時点の1985年に網口愁という名の井田鉄也が存在している。

また、網口愁に井田の16歳から26歳までの記憶が移植されているが(網口愁の夢はこのせい)恐らく井田は最終的に網口愁を乗っ取ろうとしていたのだろう。

なおゲーム開始時点での網口愁(井田鉄也)は「鷹宮由貴」を好きになったが前回のループの井田鉄也は如月兎美に好意を寄せていた。

そもそも今回の周まで井田鉄也は2020年代(セクター3)で過ごしてきたため今まで鷹宮由貴を好きにならなかったのは当然と言える(2020年代に鷹宮由貴は存在しないから)。

井田鉄也の大人の外見が2通りあるのはどうして?

井田鉄也だけ大人の外見が2通り存在する。

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一人目は特務機構の黒髪の井田鉄也。

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そして二人目が如月を蘇らせるため如月ドロイドを作っていた井田鉄也である。

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白衣姿の井田鉄也は以前のループの最終防衛線崩壊の際に世界のリセットが行われたもののセクター0を経由してループ後の2089年のすみれ橋へと転移され、その後に成長した姿である(すみれ橋転移後は如月ドロイドを作るのに注力した)。

なお、すみれ橋への転移は前述の通りセクター0を経由したため井田鉄也は1周前の記憶を持っている

如月ドロイドを作っていた際の年代は2100年ちょうどであるためゲーム開始時点での井田鉄也は白衣姿の井田鉄也から更に5年歳を取っている。

このすみれ橋への転移から現在に至るまでを経験したのが黒髪の井田鉄也である。

ちなみに最終防衛線崩壊の際は和泉十郎と森村千尋も同様にセクター0を経由して2089年のすみれ橋へと転移されている。

井田鉄也の目的は?

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井田鉄也は人類の存続や怪獣の撃退などより、第一として恋人であった如月兎美の復活を望んでいた。

如月兎美は本作開始前のループで死亡しており、2089年のすみれ橋へ転移したあと地下施設においてドロイドに記憶を移植するなどしてなんとか如月兎美を復活させようとしていたが、記憶を移植したドロイドの如月兎美にその倫理性を咎められたため、全てをリセットした上で新しい如月兎美に以前のループの如月兎美の記憶を植えつけようとしていた。

井田鉄也の目的はあくまで世界のリセットと恋人として過ごした如月兎美の復活である。

網口愁に自分の記憶を移植して乗っ取ろうとしていたのもこのための準備だったと考えられる。

ただ、井田鉄也もここが仮想現実の世界であるとは認識しておらず、また施設の耐用年数限界によりこのループが最後の周であることも知らない。

しっぽ・柴久太の正体は?

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しっぽ及び柴久太の正体は426と呼ばれる和泉十郎であり、加えてこの和泉十郎は2周ループしている。

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この周の2097年において、和泉十郎を危険視した森村先生(まだ真実を知らない)によって射殺されているがセクター0の複製から自身を再生して如月ドロイド・玉緒ドロイドなどを乗り継いで最終的に鞍部十郎のナノマシンに意識ごと転移した。

この和泉十郎は一つの周回で自身の複製を取り、リセットを経ずに再生するという荒技を行っているため実体は持っていない。

しっぽも柴久太も鞍部十郎から投影されている幻であり、しっぽは薬師寺恵にしか見えず、柴久太は鞍部十郎にしか見ることができない。

更にしっぽも柴久太も鞍部十郎から距離が離れすぎると投影ができなくなる。

しっぽ・柴久太(和泉十郎)の目的は?

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しっぽは薬師寺恵に魔法の銃で魔法使い(機兵搭乗者)を撃つよう命令しているが、魔法の銃で撃たれた者は機兵を強化できるようになる。

これにより怪獣も一緒に強くなってしまうが機兵強化により戦略次第では優位に戦うことができるようになる。

しっぽの目的は怪獣に有利に戦えるように機兵強化システムを主人公たちに与えることである。

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薬師寺に対して「契約」という形を取ったのは自身が実体を持たないナノマシンの意識だけの存在のため代わりに薬師寺に託したに過ぎない(実体があったらしっぽは自分の手でやっていただろう)。

薬師寺を契約の対象に選んだのも薬師寺が鞍部十郎と最も親しい存在であるためナノマシンの投影距離的に最適だったからである。

ただ、和泉十郎がまだ鞍部十郎のナノマシンに転移する前、玉緒ドロイドに乗り移ってた頃には既に鞍部十郎の家の賃貸契約を済ませていたことからある種の保険として薬師寺には目をつけていたようだ。

玉緒ドロイドの頃にさっさと銃を使って機兵強化プログラムを自分で打ち込めばよかったじゃないか、とも思えるが和泉十郎が玉緒ドロイドに乗り移っていたのはかなり前のことであるため、その時はまだ準備が万全ではなかったと思われる。

柴久太の目的は機兵汚染の影響で記憶に混乱が生じている鞍部十郎に「映画」と称したビデオテープを渡し、過去の和泉十郎の記憶を客観的に見せることによって鞍部十郎の人格を安定させることである(不思議な夢を見るのはこのビデオテープのせい)。

しっぽ・柴久太、つまり和泉十郎は長いループの果てにこの世界の真実(仮想現実)に気付き主人公たちを陰から手助けしていたのだ。

また、薬師寺と契約する前から森村先生と共に魔法の銃を使用して主人公達にプログラムを打ち込んでいた。

和泉十郎を射殺し意識だけの存在としたのは森村先生その人であるが、のちに森村先生も世界の真実を知ったため和泉十郎に協力している。

その後、森村先生が森村博士に射殺されたため以降は和泉十郎(しっぽ・柴久太)のみで目的を遂行しようとしている。

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玉緒ドロイド(和泉十郎)が手配した賃貸契約に森村先生がOKを出していることからも和泉十郎と森村先生が協力関係にあったということがわかる。

なお機兵強化が可能になったのはこの周が最初であると考えられるため以前のループでは怪獣相手に相当苦戦したはずである。

緒方稔二が子供の頃に埋め込まれたものとは?

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緒方稔二は7歳の頃「アクトー団」と戦う遊びをしている際に森村先生によりナノマシンを埋め込まれているが、そのナノマシンとは機兵を用意するためのプログラムコード、及び機兵強化プログラムである。

「これで武器を用意できる。機兵をね」と森村先生が語っていることから機兵の存在を可能にするプログラム及び機兵強化プログラムであると推測できる。

前述の通りしっぽが薬師寺に「魔法使い」に機兵強化プログラムを埋め込むのを命令するより以前から森村先生と和泉十郎は共通の目的として主人公達に機兵を用意するプログラムや強化プログラムを打ち込んでいたと思われる。

作中では薬師寺は全ての人物を魔法の銃で撃ったわけではないのに全ての人物で機兵強化が可能なことからもそう考えて差し支えない。

ここから考えるとそもそも機兵のオリジナルは沖野司によるものというよりは森村先生や和泉十郎によるものとも言える。

沖野司の機兵設計に森村先生が関わった可能性は高い。

なお緒方稔二は最初にプログラムを打ち込まれたため前述の「制御キー」を最初に持つことになったのだろう。

真の元凶は誰?

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この物語の真の元凶は現実世界の緒方稔二(2188年)の父親「緒方憲吾(2186年に死亡)」である。

緒方憲吾は現実世界の2186年に死亡しているが自分の記憶を保存しており意識だけの存在となって生き延びていた。

敷島重工のネットワークを使い、森村博士らも騙して地上にナノマシンを流通させ戦争などの甚大な被害を現実世界の2188年に引き起こし人類を壊滅状態に追いやった。

これにより「箱舟計画」を推進させ、自分の肉体を手に入れて意識だけの存在から本当の人間への復活を画策していた。

緒方憲吾が探査機に意識として乗っていたのかは判明しておらず最終的に緒方憲吾がどうなったのかも不明だが、いずれにしろ2188年の東雲諒子のDコード埋め込みによる怪獣襲来とループに伴い緒方憲吾の目的は果たされなかったと言える。

緒方憲吾の計画は仮想現実内の人間に埋め込まれているインナーロシターを介して誰かを乗っ取ることだったと思われる。

イベントアーカイブの最後のイベントの意味は?

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ゲームをクリアすると究明編のイベントアーカイブに「無限の可能性」という新たなイベントが追加される。

ここではRS13アルファ惑星からおよそ769226262pc離れた惑星で新たに怪獣との戦いが始まるようなイベントが起こっている。

「pc」というのは天文学の距離の単位である「パーセク」を表しており、1pcが3.26光年なので3.26x769226262で約25億光年離れた惑星の出来事である。

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1200光年離れたRS13アルファ惑星に到達するだけでも2000万年かかっているため、25億光年という距離は到達まで文字通り天文学的な時間がかかったはずである。

このイベントは無数に増殖した探査機とそれに乗っている主人公たちの遺伝子情報が遥か遠くの惑星で芽吹き、再び機兵と怪獣との戦いが起こっていることを示唆している。

まとめ

非常に複雑なストーリーであるため、この考察にも矛盾が生じている可能性があるのでもし矛盾点や間違いを見つけたら是非コンタクトフォームからご指摘していただきたい。

その後も気づいた点があったら随時本記事を更新するつもりだ。