
ひょんなことから手元にUSB 2.0、3.0、Type-CのUSBメモリが揃ったのでサクッとベンチマークを取ってみた。
INDEX
今回購入したUSBメモリ

今回新たに購入したUSBメモリはSANDISKのスライド式・デュアル端子を採用したもので片方がUSB Type-C、もう片方が一般的なUSB-A端子であり、伝送帯域はUSB 3.1 Gen1(5Gbps)となる。
USB 3.0とUSB 3.1 Gen1の伝送帯域は共に5Gbpsなので両端子に理論上は速度の違いはない。
出来ればUSB 3.1 Gen2のUSBメモリが欲しかったが、USBメモリでGen2を採用しているメモリは僕が探した限り存在しなかった。
購入年

それぞれのUSBメモリを購入したのはUSB 2.0メモリが2010年頃、USB 3.0メモリが2015年頃、USB Type-C(3.1 Gen1)のものが2019年となる。
2010年頃のUSBメモリと比べると非常に技術の進化が見て取れて、大きさ・伝送速度・更には端子の格納方法まで違う。

USB 2.0メモリ(2010年頃購入)はキャップ式で本体も大きい。

USB 3.0メモリ(2015年頃購入)はUSB 2.0メモリと同程度の大きさでありながら端子を格納できるスライド式になった。


今回購入したUSB Type-CメモリはUSB Type-CとUSB-Aのデュアル端子を採用していながら本体サイズは非常に小さく、更に容量は64GBに達する。
伝送速度比較
続いては最も重要である伝送速度の比較(ベンチマーク)。
使用ソフトウェアはBlackmagic Disk Speed Test。
なお、フラッシュメモリは容量が大きければ大きほど書き換え速度が早く、それぞれのUSBメモリは8GB・16GB・64GBと容量が異なっているために公平なベンチマークではない。
ただ、公平ではないとはいえ、それぞれのUSBメモリは技術に大きな開きがあるため、USBメモリの進化を見る上ではベンチマークも無意味ではないだろう。
USB 2.0メモリ


結果はWRITEが7.4MB/sec・READが25.5MB/sec。
USB 3.0メモリ


結果はWRITEが13.1MB/sec・READが98.6MB/sec。
USB Type-C&USB-Aデュアル端子メモリ
デュアル端子搭載の本メモリではType-C端子・USB-A端子両方で速度を測ってみた。
Type-C端子はMac mini 2018のThunderbolt 3ポートに、USB-A端子は同じくMac mini 2018のUSB端子に直接接続(変換アダプタやドングルの使用はなし)。




結果はUSB Type-C端子接続時にWRITEが58.4MB/sec・READが132.7MB/sec。
USB-A端子接続時はWRITEが59.5MB/sec・READが159.3MB/sec。
Type-C端子とUSB-A端子で比較すると特にREADで20MB/secの差がありUSB-A端子接続時の方が速いが原因は不明。
理論上はどちらの端子も速度は同じであるはずだが、今回のテストでは何度測ってもUSB-A端子で接続した方が若干速かった。
所感
USB 2.0メモリが壊滅的に遅いのは「USB 2.0の帯域」「容量の少なさ」「時間経過・書き換えによる劣化」の3点が大きく影響していると思われる。
USB 3.0メモリはUSB 2.0メモリと比べると特にREADが速く、実際にファイルなどをUSBメモリに保存したりコピーしたりする際はUSB 2.0メモリとは明確な違いが体感できる。
USB Type-C・USB-Aのデュアル端子USBメモリ(Gen1)は理論上はUSB 3.0メモリ(5Gbps)と規格上の速度の差はないが、容量が64GBある他、USBメモリ内部のコントローラーの性能も上がっているためか最も良好な速度を記録。
ただし小型化とコントローラーの性能向上のためか、デュアル端子USBメモリはデータを転送中は若干本体が熱くなる。
総評としてUSB 3.0規格のUSBメモリを使っているなら急いで買い換える必要もないが、USB 2.0規格のメモリを今も使っているなら最新のUSBメモリに買い換えることで劇的な速度改善を望めると言える。