Parallels Desktop 16 Windows 10 eGPUパフォーマンス

Parallels Desktopの最新版であるParallels Desktop 16にWindows 10(64bit)をインストールした上でeGPU(Radeon Pro 580 VRAM 8GB)の比較ベンチマークを実施した。

なお、Parallels Desktopは最新版の16でもDirectX 12はサポートしておらずDirectX 12を用いるアプリケーションはエラーが出るためベンチマークはOpenGL及びDirectX 11アプリケーションのみ。

DirectX 12を用いるアプリケーションはエラーが出るかそもそも起動できない

比較対象はParallels Desktop 14〜15。

eGPUでのParallels DesktopのベンチマークはParallels Desktopのメジャーアップデートがリリースされるごとに毎年行っているが、今回は少々遅れてしまい申し訳ない。

参考までにParallels Desktop 15のテスト記事は下記。

Parallels Desktop 15 eGPUパフォーマンス

テスト環境

テスト環境はMac mini 2018もeGPU(Blackmagic Radeon Pro 580 VRAM 8GB)共にハードウェアはモニターを除いて2019年から全く環境は変わっていない。

ただしParallels Desktopの設定はCPUやメモリがボトルネックになるのを避けるため、割り当てを従来の2コアから4コア、メモリは2GBから4GBへと倍増させた。

Mac・eGPU環境

使用Mac
Mac mini 2018 Core i7 6コア12スレッド・メモリ32GB

macOS
macOS Big Sur 11.1

eGPU
Blackmagic eGPU(Radeon Pro 580)(最新ファームウェア適用済み)

使用モニター
BenQ EW3280U(4K HDRモニター)

擬似解像度
3008x1692

Parallels Desktopの設定

使用Parallels 
Parallels Desktop 16 Pro Edition(最新アップデート適用済み)

使用Windows
Windows 10 Professional 64bit(最新アップデート適用済み)

割り当てCPUコア
4コア

割り当てメモリ
4GB

グラフィック設定
自動

Windows側の解像度
1920x1080

ベンチマーク

Cinebench R15 OpenGL

以前のテストと同じくCinebench R20以降はOpenGLテストが削除されてしまったため、ここでは有志が開発したCinebench R15 EXTREMEを使用している。

なお、Cinebench上ではWindowsのバージョンが「Windows 8」と表示されているがこれは誤判定であり、使用したWindowsはWindows 10 Proである。

Parallels Desktop 14
Parallels Desktop 15
Parallels Desktop 16

Cinebench R15のOpenGLテストでは多少のスコアの変動が見られるものの、誤差の範囲といって差し支えなく大きなパフォーマンスの落ち込みは見られない。

Unigine Heaven DirectX 11

続いてはDirectX 11を用いるUnigine Heaven

Parallels Desktopは15からDirectX 11アプリケーション利用時にmacOSのMetal APIを用いるようになり、DirectX 11利用時のパフォーマンスが向上したとParallelsは謳っている。

Parallels Desktop 14
Parallels Desktop 15
Parallels Desktop 16

結果はと言うとParalles Desktop 16ではUnigine Heavenのスコアは大幅に低下してしまい、目で見てわかるほどにカクカクだった。

この現象はParallels Desktop 15でも発生していたものの、その後のParallels Desktopのアップデートで解消したのだがParallels Desktop 16になって再びDirectX 11アプリケーションのパフォーマンスが大幅に下がるという問題が再発していると考えられる。

Parallels Desktop 15でDirectX 11のパフォーマンスが落ちる不具合は最新のアップデートで概ね解消

Unigine Valley DirectX 11

今回はUnigine Heavenに続いてUnigine Valleyによるベンチマークも取ってみた。

こちらもUnigine Heavenと同じくスコアが極めて悪い。

GPU(eGPU)使用率

Cinebench R15及びUnigine Heavenテスト時のGPUの使用率(iStat Menus読み)は下記の通り。

Cinebench R15 OpenGL

Unigine Heaven DirectX 11

こうして見るとCinebench R15(OpenGL)テスト中はGPU(eGPU)をフルに使い、メモリクロックも1.70GHzとクロックが上がっているのに対して、DirectX 11のUnigine Heaven(及びUnigine Valley)のテスト中はメモリクロックが上がっておらず、プロセッサの使用率も低い。

Unigine Heavenでパフォーマンスが極端に落ちるのもメモリクロックが上がらない・プロセッサの使用率が低いことが原因と見て間違いないと思う。

この使用率の問題も以前のParallels Desktop 15で発生していた現象と同様だ。

現状DirectX 11アプリケーションの利用はアップデート待ちが懸命

今回のテストで2019年の初期のParallels Desktop 15と同じくParallels Desktop 16では少なくともeGPU環境ではDirectX 11利用時のパフォーマンスが極めて低下するということが明らかになった。

前述の通りParallels Desktop 15でも同様の問題が発生し、その後のParallels Desktopのアップデートで解消したため、Parallels Desktop 16でも今後のアップデートで解消されるのを待つしかないように思う。

Parallels DesktopのWindows上でゲームなどを実行する人は非常に少数だと思うが、もし3Dアプリケーションやゲームの利用を考えているなら注意して頂きたい。

ちなみに管理人は2021年中にApple SiliconのMacへの移行を考えているため、Parallels DesktopやeGPUのベンチマークは今年が最後かもしれない(Apple Silicon Macではx86版のWindowsやeGPUは利用できないため)。