
2019年もそろそろ終わりということで、ここではeGPU総合情報サイト「eGPU.IO」のeGPU人気ランキング及び当ブログのeGPU記事で最もクリックされた(参照された)eGPUやeGPUボックスを参考にして2019年で最も人気・関心が高かったeGPU10選を紹介する。
本来ランキングというものは最下位から発表していくものだと思うが、勿体ぶるのもなんなのでいきなり1位から載せている。
なお、この記事はeGPU.IOの情報も取り入れてるのでMac向けだけではなく、Windowsのみに対応しているeGPUボックスも紹介しているためMacユーザーの方が参考にする場合は注意して頂きたい。
また、価格については管理人がチェックした時の価格であり、大きく変動する場合がある点に注意。
INDEX
2019年の人気eGPU・eGPUボックス10選
1位 Razer Core X

1位は当然の如くRazer社によるWindows/Mac向けeGPUボックスである「Razer Core X」。
大容量の650W電源、サポートするグラフィックスボードは長さ330mm 、高さ160mm、幅60mmまでという大抵のグラフィックスボードを組み込める汎用性の高さ、それでいて日本での価格は32,800円という破格といえる安さによりこの1年で海外・日本共に最も人気が高かったeGPUボックスだ。
Appleの推奨eGPUボックスリストに入っているため、Macユーザーも安心して導入できるというのも評価ポイントだろう。
販売サイト | 価格 |
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32,800円(税別) | |
40,088円(税込) | |
40,088円(税込) | |
40,088円(税込) (複数ショップあり) | |
36,080円(税込) (複数ショップあり) |
Thunderbolt 3x1
サポートするグラフィックスボードの大きさ:
長さ330mm、高さ160mm、幅60mm
搭載電源:
650W
Mac/Windows両対応
Apple推奨リスト入り
Thunderbolt 3ケーブル同梱
2位 Sonnet eGFX Breakaway Box 550-650W

2位はWindows/Mac両対応のeGPUボックス「Sonnet eGFX Breakaway Box」。
Appleの推奨eGPUボックスリストにも入っている他、電源は550〜650Wと電源容量も申し分ない。
更に120mmまでのウォーターブロック(水冷液が入る部分)の水冷ユニットも搭載可能だ。
国内でも比較的入手が容易なのも評価できるポイントだが、日本国内では若干価格が高く搭載端子もRazer Core Xと変わらないため、この価格ならRazer Core Xを選ぶ人が多いだろう。
販売サイト | 価格 |
---|---|
45,700円(税込)(550W) 66,751円(税込)(650W) | |
33,800円(税込)(550W) 44,000円(税込)(650W) |
Thunderbolt 3x1
サポートするグラフィックスボードの大きさ:
フルレングス、フルハイト、ダブル幅
搭載電源:
550W〜650W
水冷ユニット搭載可能
Mac/Windows両対応
Apple推奨リスト入り
Thunderbolt 3ケーブル同梱
3位 Gigabyte AORUS Gaming Box

3位はWindows/Mac向けに複数のバリエーションが存在する一体型eGPUである「Gigabyte AORUS Gaming Box」。
Radeon RX 580モデルはApple推奨の一体型eGPUリストにも入っている。
搭載GPUはWindows向けのAORUS Gaming BoxがGTX 1070、GTX 1080、RTX 2070、RTX 2080 Ti。Mac向けのAORUSブランドなしのGaming BoxがRadeon RX 580。
一体型GPUであるためユーザーは特に別途グラフィックスカードや電源を用意する必要はないが本製品はGPUの交換が出来ない上に国内での流通がほぼなくなり、GeForceモデルもRadeon RX 580モデルもAmazonで10〜20万円、場合によっては40万という異常な価格になっている。
最初はMac向けであってもBlackmagic eGPUより安い上に性能が高くおすすめできる一体型eGPUであったが、現在は国内では本製品を積極的に選択する理由はないかもしれない。
なお上記で書いた通りGeForceを搭載したAORUSブランドはWindowsのみの対応となりMacでは正常に動作しないため注意。
販売サイト | 価格 |
---|---|
348,800円(税込) | |
289,363円(税込) | |
214,870円(税込) |
Thunderbolt 3x1、USB3.0x3、PD 3.0対応QuickCharge専用USBx1、DisplayPort 1.4x1、HDMI 2.0x1、DualLink DVIx2
搭載端子 GTX 1080モデル:
Thunderbolt 3x1、USB3.0x3、PD 3.0対応QuickCharge専用USBx1、DisplayPort 1.4x3、HDMI 2.0x1、DualLink DVIx1
搭載端子 RTX 2070モデル:
Thunderbolt 3x1、USB3.0x3、PD 3.0対応QuickCharge専用USBx1、DisplayPort 1.4x3、HDMI 2.0x1、VirtualLink専用USB-Cx1
搭載端子 RTX 2080 Tiモデル:
Thunderbolt 3x1、USB3.0x3、PD 3.0対応QuickCharge専用USBx1、DisplayPort 1.4x3、HDMI 2.0x1、VirtualLink専用USB-Cx1、イーサネットポートx1
搭載端子 RX 580モデル:
Thunderbolt 3x1、USB3.0x3、PD 3.0対応QuickCharge専用USBx1、DisplayPort 1.4x3、HDMI 2.0x1
搭載電源:
全モデル450W
GeForceモデルはWindowsのみ対応
Radeon RX 580モデルはWindows/Mac両対応
Radeon RX 580モデルはApple推奨リスト入り
Thunderbolt 3ケーブル同梱
4位 AKiTiO Node(2019年版)

4位は国内でも格安eGPUボックスとして人気があるWindows/Mac両対応のeGPUボックス「AKiTiO Node」。
Appleの推奨eGPUボックスリストにも入っている。
2019年7月にアップデートされ電源が従来の400Wから500Wへと強化されている。
それ以外は従来と変わらないが電源が500Wになったことから若干価格が上がっており、以前は2万円台で購入できたのが現在では3万円を超えているためRazer Core Xと比べると電源容量が強化されたとはいえ見劣りしてしまうのが難点。
Thunderbolt 3x1
サポートするグラフィックスボードの大きさ:
フルレングス、フルハイト、ダブル幅
搭載電源:
500W
Mac/Windows両対応
Apple推奨リスト入り
Thunderbolt 3ケーブル同梱
5位 Razer Core X Chroma

5位はRazer Core Xの上位版であるWindows/Mac両対応のeGPUボックス「Razer Core X Chroma」。
Appleの推奨eGPUボックスリストには入っていない。
Razer Core Xから電源が700Wに強化され、更に搭載端子はThunderbolt 3x1、USB 3.1 Type-Aポートx4、イーサネットポートx1とかなり豊富でありながら価格は45,800円と搭載端子が豊富なeGPUボックスとしてはかなり破格。
また装飾用のRGBライトが搭載されており、筐体をピカピカと光らせることが可能であるがMacではRGBライトの制御が出来ない。
個人的にはRGBライトの装飾は不要だと思うのでその分もう少し価格を安くしてほしかったところ。
なおRazer Core Xと比べるとサポートするグラフィックカードの大きさが長さ330mm 、高さ160mm、幅57mmまでとなっており、幅に関してはRazer Core Xより3mm小さくなっている。
搭載端子が豊富なのは魅力的なので搭載端子や電源容量を重視するなら選択肢としてありだろう。
販売サイト | 価格 |
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57,400円(税込) | |
45,800円(税別) | |
55,979円(税込) | |
55,979円(税込) | |
55,979円(税込) (複数ショップあり) | |
55,979円(税込) (複数ショップあり) |
Thunderbolt 3x1、USB 3.1x4、イーサネットポートx1
サポートするグラフィックスボードの大きさ:
長さ330mm 、高さ160mm、幅57mm
搭載電源:
700W
RGBライト搭載(装飾用)
Mac/Windows両対応
Apple非推奨
Thunderbolt 3ケーブル同梱
6位 ASUS XG Station 2

6位はWindowsのみ対応のeGPUボックス「ASUS XG Station 2」。
対応OSがWindowsのみのため当然Apple推奨のeGPUボックスリストにも入っていない。
ただ、Macに非対応であっても仕組み自体は他のeGPUボックスと変わらないため、自己責任ではあるがMacでも利用は可能だと思われる。
Windowsユーザーの間では人気が高く、電源は600W、サポートするグラフィックカードの大きさは長さ312mm、厚さ2.5スロットまで対応している。
搭載できるグラフィックスカードはGeForceが900シリーズ以降、RadeonがRX 400シリーズ以降。
販売サイト | 価格 |
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109,229円(税込) |
Thunderbolt 3x1、USB 3.0 Type-B×1、USB 3.0 Type-Ax4、イーサネットポートx1
サポートするグラフィックスボードの大きさ:
長さ312mm、厚さ2.5スロットまで
搭載電源:
600W
Windowsのみ対応
Thunderbolt 3ケーブル同梱
7位 Mantiz Venus

7位はWindows/Mac両対応のeGPUボックス「Mantiz Venus」。
eGPU.IOでは人気ランキングで2位となっているが、国内での流通がほぼないため当ブログでの注目度は著しく低かった。
電源は550Wとそこそこの容量ではあるものの、Appleの推奨eGPUボックスリストにも入っておらず現時点の価格も83,905円とかなり高価。
ただユニークな点として搭載端子がThunderbolt 3x1、USB 3.0x5、イーサネットポートx1に加えてSATAポートを1つ搭載しているため、SSDやHDDを増設可能という点。
魅力的なeGPUボックスであると思うのだが、現時点では流通量の少なさと価格の高さが致命的だ。
販売サイト | 価格 |
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83,905円(非課税) |
Thunderbolt 3x1、USB 3.0x5、イーサネットポートx1、SATAポートx1
サポートするグラフィックスボードの大きさ:
長さ305mm、厚さ2.5スロットまで
搭載電源:
550W
Mac/Windows両対応
Apple非推奨
Thunderbolt 3ケーブル同梱
8位 HP OMEN Accelerator

8位はWindows/Mac両対応のeGPUボックス「HP OMEN Accelerator」。
Appleの推奨リストにも入っており、電源は500Wと少々心許ない気はするがMantiz Venusと同じくThunderbolt 3x1、USB Type-Cx1 USB 3.1 Type-Ax4、イーサネットポートx1などの豊富な端子の他にSATAポートを1つ搭載しているため、SSDやHDDを搭載できる拡張性の高さが光る。
ただMantiz Venusと同じく国内ではほぼ流通しておらず、価格も高価な点が残念。
なお本製品は海外ではグラフィックスボードをあらかじめ同梱したバージョンが販売されているが国内ではボックス(Shell)のみが購入可能。
Appleの推奨eGPUボックスに入っているため、もっと流通が増えて価格が安くなれば搭載端子の豊富さから、かなり魅力的なeGPUボックスとなると思う。
販売サイト | 価格 |
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83,007円(税込) |
Thunderbolt 3x1、USB Type-Cx1 USB 3.1 Type-Ax4、イーサネットポートx1、SATAポートx1
サポートするグラフィックスボードの大きさ:
フルレングス、厚さ2スロットまで
搭載電源:
500W
Mac/Windows両対応(公式サイトでの記載はWindowsのみ)
Apple推奨リスト入り
Thunderbolt 3ケーブル同梱
9位 Blackmagic eGPU Pro(Radeon RX Vega 56)

9位は現時点ではMacのみ対応の一体型eGPU「Blackmagic eGPU Pro」。
Radeon RX Vega 56という比較的高性能なGPUを搭載しており、端子もThunderbolt 3x2、USB-3.0x4、HDMI 2.0x1、DisplayPortx1と比較的豊富。
AppleとBlackmagicの共同開発製品であるため当然Appleの推奨一体型eGPUリストにも入っている。
ただ、Radeon RX Vega 56というGPUは2019年時点ではかなり前の世代のRadeonであるためイマイチ魅力に欠ける上に価格は約15万円とかなり高価。
メーカーであるBlackmagicは「将来的にWindowsにも対応する予定である」としているが、依然としてWindowsでの利用は推奨していない。
Macユーザーであってもあまり積極的に選択する理由はないかと思う。
販売サイト | 価格 |
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2020年4月17日にディスコン (販売終了) | 149,000円(税別) |
Thunderbolt 3x2、USB-3.0x4、HDMI 2.0x1、DisplayPortx1
現時点ではWindows非サポート
Apple推奨リスト入り
Thunderbolt 3ケーブル同梱
10位 R43SG-TB3

10位は基盤が剥き出し状態のもはやeGPUボックスではなくeGPUアダプター(キット)である「R43SG-TB3」。
基盤が剥き出しであるが故に搭載するグラフィックボードの大きさは選ばず、更に一般に販売されているATX電源が使えるため電源容量にも縛られないのが魅力的。
ただ、国内での購入は個人輸入という形になる他、情報量が不足しておりメーカー側もWindows/Macの対応状況を明記していないのが不安である。
総じて「上級者向け」と言えるeGPUアダプター(キット)であるが、当ブログでの関心度は非常に高く、本製品を紹介した記事の閲覧数も多かった。
販売サイト | 価格 |
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マーケットプレイスで購入可能 | |
$247.50-256.50 |
Thunderbolt 3x1
サポートするグラフィックスボードの大きさ:
基盤のPCI-Expressスロットに装着可能なものであれば大きさは選ばない
搭載電源:
なし
Mac/Window対応状況
不明
Apple非推奨
Thunderbolt 3ケーブル・グラフィックボード固定金具・グラフィックボード補助電源ケーブル同梱
本製品についての詳細は以下の記事にて。

まとめ
以上、海外及び当ブログで関心度が高かったeGPU及びeGPUボックスを10製品ランキング形式で紹介した。
eGPUやeGPUボックスは頻繁に新製品が出るジャンルではないが、eGPUの認知度と普及率は海外・日本共に年々上がってきているため、2020年にも何らかの魅力的な新製品はいくつか出るだろう。
2020年にはどのようなeGPU製品が出るのか、更にWindowsやmacOSのeGPUサポートもどうなるのか、今から楽しみである。