
英語版WikipediaではmacOSなどのリリース日がリスト化されているのに対して、日本語版Wikipediaはリスト化はされているものの情報が雑多に掲載されていて個人的に見にくかったため、ここでは管理人の備忘録用としてiOS/iPadOS/watchOS/tvOS/macOSの歴代のリリース日などを表にまとめる。
INDEX
Apple製OSのアップデートスケジュール

始めにAppleにおける各OSのリリース・アップデートスケジュールについて触れておこう。
基本的にAppleは脆弱性などの緊急性の高いセキュリティ関連のアップデートを除いてバグフィックスなどのアップデートは数ヶ月に1回、日本時間水曜日〜金曜日の午前2時〜3時(太平洋標準時火曜日〜木曜日午前9時〜10時)に配信することが多い。
また、アメリカにはサマータイム(3月第2日曜日午前2時〜11月第1日曜日午前2時まで)が存在するため、配信時刻は数ヶ月ごとに前後する。
これらの基本的なスケジュールはメジャーアップデート(iOS 13から14など)でもほぼ変わらない。
ちなみに9月11日は2001年9月11日アメリカ同時多発テロ事件を連想させるため、Appleはスペシャルイベントなどの発表会やメジャーバージョンアップデートの配信は9月11日を避けて行っている。
なお、ベータ(デベロッパーベータやパブリックベータなど)はmacOSに限ってiOS・iPadOS・watchOS・tvOSから数日から一週間ほど遅れて配信されることが多い他、全てのベータソフトウェアは配信される曜日や時刻は特に決まっていない。
様々なベータを利用してきた経験からするとベータも大抵の場合は日本時間午前2時〜3時の間に配信されることが多いが、macOSはその数時間後の午前5時頃(太平洋標準時12時〜13時)にいきなり配信されることがあったりとバラツキが見られる。
更に2020年は新型コロナウイルスの感染拡大により特にベータにおいてアップデートのスケジュールが滅茶苦茶であり、macOS Big Sur Betaも当初7月にパブリックベータを予定していたが大幅に遅れて8月6日の配信となった他、iOS 14の正式版なども通常の午前2時〜3時(日本時間)より遅れ、午前5時ごろに配信された。
各Apple製OSのリリース日まとめ

ここでは各Apple製OSのリリース日をまとめているが、ベータやマイナーアップデート(バグフィックスなど)を含めた場合、表が猥雑になり、まとめる意味がないためメジャーアップデートの最初のリリースのみを掲載している。
ただし、「情報が不足している・マイナーアップデートもまとめてほしい」という要望が一定数あった場合は近日中にマイナーアップデートやベータを含めた情報を掲載する。
なお、表の「バージョン」の欄にはビルド番号も掲載しているが、iPhoneやMacのモデルによって同じバージョンでもビルド番号は異なる場合があるため、複数のビルドが存在する場合は最も若いビルド番号を優先している。
また、日付はPST(太平洋標準時)を基準としている。
iOS(iPhone OS)

iOSは当初iPhone OSという名称であり、その後バージョン4からiOSへと改められた。
また、iOS 8まではApple TVにも搭載されていた。
バージョン | リリース日 | 備考 |
---|---|---|
iPhone OS 1 (1A543a) | 2007年6月29日 | 初代iPhoneリリース |
iPhone OS 2 (5A347) | 2008年7月11日 | iPhone 3G発売と同時にApp Storeが初めて登場 |
iPhone OS 3 (7A341) | 2009年6月17日 | |
iOS 4 (8A293) | 2010年6月21日 | このバージョン以降名称はiOSとなる |
iOS 5 (9A334) | 2011年10月12日 | これ以降iOSに限らずAppleによるOSのメジャーアップデートは主に秋に行われるようになる |
iOS 6 (10A403) | 2012年9月19日 | Appleによる独自のMapアプリが搭載されたが、「パチンコガンダム駅」に代表される品質の低さが世界的に問題となり、Appleが謝罪するという異例の事態になる |
iOS 7 (11A466) | 2013年9月18日 | インターフェースが刷新され、フラットデザインへと移行する |
iOS 8 (12A365) | 2014年9月17日 | |
iOS 9 (13A340) | 2015年9月16日 | |
iOS 10 (14A403) | 2016年9月13日 | iPhone 7/7 PlusがFeliCaに対応したため、このバージョンとiPhone 7以降ではApple PayによるSuicaの利用やマイナンバーカードなどのNFCの読み取りを行えるようになる また、iOS 10.3からはAppleが設計した完全新規のファイルシステム「APFS」に対応 |
iOS 11 (15A372) | 2017年9月19日 | |
iOS 12 (16A366) | 2018年9月17日 | |
iOS 13 (17A577) | 2019年9月19日 | これ以降、iPad向けのiOSはiPadOSに派生したが、バージョン番号は引き継いでいる |
iOS 14 (18A373) | 2020年9月16日 例年より3時間ほど配信が遅れた | 一新されたウィジェットやAppライブラリというアプリ整理の機能が追加されたほか、デフォルトブラウザやデフォルトメールアプリを変更できるようになった iPadOS 14とビルド番号は同じ |
iPadOS

iOS 13から独立したOSへと派生したがバージョン番号は引き継いでいる。
バージョン | リリース日 | 備考 |
---|---|---|
iPadOS 13.1 (17A844) | 2019年9月14日 | iPadOSはバージョン13.1からスタート |
iPadOS 14 (18A373) | 2020年9月16日 例年より3時間ほど配信が遅れた | iOS 14とビルド番号は同じ |
watchOS

バージョン | リリース日 | 備考 |
---|---|---|
watchOS 1 (12S507) | 2015年4月24日 | Apple Watch初代リリース |
watchOS 2 (13S344) | 2015年9月21日 | watchOS 1から半年経たずにメジャーアップデートが行われる |
watchOS 3 (14S326) | 2016年9月13日 | iPhoneと同様にApple Watch Series 2がFeliCaに対応したため、このバージョンからApple PayによるSuicaなどの利用をサポート |
watchOS 4 (15R372) | 2017年9月19日 | |
watchOS 5 (16R364) | 2018年9月17日 | Apple Watch Series 4が心電図計測・不規則心拍の検知機能を搭載したが、日本ではOS側で機能が殺されている なお、これらの機能は2020年9月現在、日本でも将来的に利用できるようになる可能性が報じられている |
watchOS 6 (17R575) | 2019年9月19日 | |
watchOS 7 (18R382) | 2020年9月16日 例年より3時間ほど配信が遅れた | 手洗いを支援する機能や新しいWatch Faceが追加 また、スタンドの時間などをユーザーが調節できるようになった |
tvOS

Apple TV向けのtvOSはバージョン8までiOSを搭載していたが、tvOS 9から設計を一新し、「tvOS」と名称を改めた(バージョン番号は引き継いでいる)。
バージョン | リリース日 | 備考 |
---|---|---|
tvOS 9 (13T396) | 2015年10月29日 | |
tvOS 10 (14T330) | 2016年9月13日 | |
tvOS 11 (15J381) | 2017年9月19日 | |
tvOS 12 (16J364) | 2018年9月17日 | Dolby Atmosをサポート |
tvOS 13 (17J586) | 2019年9月24日 | |
tvOS 14 (18J386) | 2020年9月16日 例年より3時間ほど配信が遅れた |
macOS(Mac OS X/OS X)

macOSは最も歴史が長いOSであるため(というよりiOSなどは全てmacOSをベースとしている)、Mac OS X、OS Xと名称が度々変わっている。
バージョン | リリース日 | 備考 |
---|---|---|
Mac OS X 10.0 Public Beta Kodiak (1H39) 🇺🇸 (2E14) 🌎 | 2000年9月13日🇺🇸 2000年10月21日🌎 | フィードバックを目的として$29.95(3,500円)で販売 国際版と米国版ではビルド番号が異なる 日本語版Wikipediaではコードネームが「Siam」と記載されているが英語版では「Kodiak」となっているため本記事では英語版Wikipediaに準ずる |
Mac OS X 10.0 Cheetah (4K78) | 2001年3月24日 | パブリックベータを経て正式版となる |
Mac OS X 10.1 Puma (5G64) | 2001年9月25日 | |
Mac OS X 10.2 Jaguar (6C115) | 2002年8月24日 | |
Mac OS X 10.3 Panther (7B85) | 2003年10月24日 | |
Mac OS X 10.4 Tiger (8A428) | 2005年8月29日 | WWDC 2005でPowerPCからIntelへの移行を発表 Intelへの移行に伴い、このバージョンから数年間メジャーアップデートのリリースに開きが生じる このバージョンではIntelとPowerPC双方をサポート |
Mac OS X 10.5 Leopard (9A581) | 2007年10月26日 | PowerPCをサポートする最後のバージョンとなる |
Mac OS X 10.6 Snow Leopard (10A432) | 2009年8月28日 | Intelへの移行が完了し、これ以降はIntelプロセッサのみをサポート 10.6.6でMac App Storeが登場 |
Mac OS X 10.7 Lion (11A511) | 2011年7月20日 | これ移行、macOSのアップデートはMac App Store経由となる |
OS X 10.8 Mountain Lion (12A269) | 2012年7月25日 | これ以降、名称から「Mac」が外され「OS X」となる |
OS X 10.9 Mavericks (13A603) | 2013年10月22日 | これ以降、macOSのメジャーアップデートが無料となる また、ネコ科の動物名の枯渇に伴い、コードネームはアメリカ・カリフォルニア州の地名から命名されるようになる |
OS X 10.10 Yosemite (14A389) | 2014年10月16日 | iOS 7から遅れて1年、インターフェースがフラットデザインへと刷新される |
OS X 10.11 El Capitan (15A284) | 2015年9月30日 | System Integrity Protection(SIP)が導入され、プロテクトが強固になる |
macOS 10.12 Sierra (16A323) | 2016年9月20日 | これ以降、iOSなどと統一性を図るため名称が「macOS」となる |
macOS 10.13 High Sierra (17A365) | 2017年9月25日 | iOS 10.3から遅れてファイルシステム「APFS」に対応 新たに外付けグラフィックプロセッサ(eGPU)をサポート |
macOS 10.14 Mojave (18A391) | 2018年9月24日 | High SierraまではSSDのみ対応であったAPFSがFusion DriveとHDDをサポート アップデートがMac App Storeではなく「ソフトウェアアップデート」というシステム環境設定の一機能で行われるようになる |
macOS 10.15 Catalina (19A583) | 2019年10月7日 | 64bitアプリケーションのサポートが終了し、iTunesは「ミュージック」「TV」「Podcast」という3つのアプリへ分割される |
macOS 11.0.1 Big Sur (20B29) | 2020年11月13日 | WWDC 2020でIntelからARM(Apple Silicon)への移行を発表 ARMアーキテクチャをサポートする最初のバージョンとなる また、デザインも大幅に刷新された他、バージョンが11となる 正式版のリリース日未定 |
まとめ
本記事のリストは各OSのアップデート(ベータを含む)がある度に随時更新する。