AppleデバイスのHDR 10/Dolby Visionコンテンツの鑑賞方法と確認方法

Appleデバイス(Mac・iPhone・iPad・Apple TV 4K)でのHDR 10・Dolby Vision(ハイダイナミックレンジの映画やドラマ)の視聴・鑑賞方法、及び現在使用しているAppleデバイスがHDR 10・Dolby Visionに対応しているかどうかの確認方法をまとめる。

ここではTVアプリ(iTunes)及びYouTubeとNetflixを例にしている。

Netflixでのハイダイナミックレンジコンテンツの再生にはプレミアムプランを契約している必要があるので注意しよう。

なお、Amazon Prime VideoはApple TVも含めてAppleデバイスはHDRやDolby Visionに非対応となっている(以前は対応していたようだが、その後Appleデバイスは対応デバイスから外されており、管理人自身もApple TV 4Kなどで非対応であることを確認済み)。

また、どのAppleデバイスがHDR 10・Dolby Visionに対応しているのかは下記記事を参照してほしい。

HDR 10・Dolby Vision・Dolby Atmos対応Appleデバイス一覧

ハイダイナミックレンジコンテンツの鑑賞条件

本題に入る前にHDR 10やDolby Visionなどのハイダイナミックレンジコンテンツの鑑賞には以下の要件を全て満たしている必要がある。

  • コンテンツ(映画やドラマなど)がHDR 10もしくはDolby Visionに対応している
  • デバイスがHDR 10・Dolby Visionをサポートしている
  • OSやアプリ、ブラウザがHDR 10・Dolby Visionをサポートしている

上記のどれか一つでも欠けていた場合、再生はSDR(Standard Dynamic Range)、つまり通常画質となりハイダイナミックレンジは有効にならない。

HDR 10とDolby Visionについては前者が静的メタデータを用いるのに対して後者は動的メタデータを用いる他、12bitの色深度をサポートしているといった違いがあるが、技術的なことは抜きにして単純に「Dolby VisionはHDR 10の上位版」と大雑把に覚えてしまってもいい。

AppleデバイスのHDR 10/Dolby Visionコンテンツの鑑賞方法と確認方法

Mac

macOS Catalina以降であれば外部4K HDRモニター使用時に「ハイダイナミックレンジ」を有効にする

Macの場合、macOS Catalina以降であればHDR対応Macで特別な設定をせずともTVアプリやNetflixでハイダイナミックレンジコンテンツを鑑賞可能だが、外部4K HDRモニターの場合は事前にシステム環境設定の「ディスプレイ」の項目で「ハイダイナミックレンジ」を有効にしている必要がある。

Dolby VisionについてはAppleサポートのページを見る限りMacでのハイダイナミックレンジコンテンツの対応に関してはHDR 10の情報しかないが、「Pro Display XDR対応Mac」、あるいは「Pro Display XDR対応外付けeGPUを接続したMac」をPro Display XDRに接続した場合にはDolby Visionに対応するようだ。

ただ、一般のDolby Visionモニターに関しては記載がないため、Pro Display XDR以外のDolby Vision対応モニターではDolby Visionでの視聴はできないと思われる。

Pro Display XDR以外のDolby Vision対応モニターというと2019年9月25日に発売された世界初のDolby Vision対応PCモニターであるASUS ProArt PA32UCXなどが該当するが、仮にこのモニターをMacに接続してもDolby Visionコンテンツは鑑賞できないということになる。

将来のmacOSのアップデートで変わってくる可能性は大いにあるが、現時点では「Pro Display XDR対応Mac」、「Pro Display XDR対応外付けeGPUを接続したMac」のいずれかをPro Display XDRと組み合わせた場合のみ確実にDolby Vision環境を構築できると考えて良さそうだ。

TVアプリ

TVアプリでは映画やドラマなどのコンテンツにHDR・Dolby Visionという表記がある場合、対応Macでそのコンテンツを鑑賞すればハイダイナミックレンジでの鑑賞が可能。

YouTube

YouTubeではHDR対応MacやHDRを有効にした外付けHDRモニターでHDR対応の動画を閲覧すれば4KやHDRでの鑑賞が可能(macOS Big SurのSafari及びGoogle Chromeで確認)。

Netflix

また、NetflixではmacOS Catalina + Safari 14、あるいはmacOS Big Surであれば対応しているMacでハイダイナミックレンジ対応のコンテンツを表示すると「Dolby Vision」のマークが表示され、ハイダイナミックレンジで鑑賞可能。

HDR対応MacBook Pro 13 Mid 2019でのNetflix。
Dolby Visionのマークが表示されている

前述の通りPro Display XDR以外はDolby Visionには非対応のため、NetflixでDolby VisionのマークがあってもHDR 10での再生となる。

なお、Netflixに関しては一般的な外部4K HDRモニターはHDR 10・Dolby Visionに対応していない。

Mac mini 2018 + 外部4K HDRモニターでのNetflix。
Dolby Visionという表示が出ず、ハイダイナミックレンジが有効にならない

現時点ではNetflixのハイダイナミックレンジコンテンツはMacに接続した外部4K HDRモニターでは鑑賞できないので注意が必要だ(ブラウザも関係ない)。

iPhone・iPad

TVアプリ

HDR 10・Dolby Vision対応iPhone・iPadであればTVアプリを開いてHDR 10・Dolby Vision対応のコンテンツを表示すると「HDR」もしくは「Dolby Vision」という表示がされ、特別な設定をせずともハイダイナミックレンジのコンテンツを鑑賞可能。

iPhone X + TVアプリ。
HDRもしくはDolby Visionの表記があればハイダイナミックレンジで鑑賞可能

注意点としてUSB-C搭載のiPad Proでハイダイナミックレンジコンテンツをダウンロードする際は「設定」>「TV」の項目で「AVアダプタ用ダウンロード」をオフにしておかないとHDR 10やDolby Visionの効果が正常に現れない場合がある。

AVアダプタを使う予定がなければTVアプリの設定の「AVアダプタ用ダウンロード」はオフにしておこう

iPad Proでダウンロードしたハイダイナミックレンジコンテンツを鑑賞している際にいまいち効果が感じられない場合は「AVアダプタ用ダウンロード」がオフになっているか確認しておこう。

また、ハイダイナミックレンジコンテンツの視聴に必須ではないが、同じ「TV」の設定項目にあるiPadにダウンロードする画質の設定も高品質にしておこう。

TVアプリのダウンロード画質は「高品質」に設定しておこう

ストレージが許すならダウンロード画質を高品質に設定しておくことでハイダイナミックレンジコンテンツをベストな状態で鑑賞できる。

なお、HDR 10・Dolby Vision非対応のiPhone・iPadではTVアプリのコンテンツ情報画面にHDR・Dolby Visionという表示が出ず、当たり前だがハイダイナミックレンジでの鑑賞はできない。

iPhone 7 + TVアプリ。
iPhone 7はHDR 10・Dolby Visionに非対応のため、例えそのコンテンツがHDR 10 Dolby Vision対応でもHDR・Dolby Visionの表記が出ずハイダイナミックレンジでは鑑賞できない

もしそのTVアプリのコンテンツがHDR 10・Dolby Vision対応であるにも関わらず、iPhone・iPadで「HDR」または「Dolby Vision」の表記がない場合は使用しているiPhone・iPadはHDR 10・Dolby Visionに非対応ということになる。

YouTube
iPhone・iPadでYouTubeのHDR動画を鑑賞するには対応iPhone・iPadでHDR対応動画を開きHDRのオプションを有効にする

iPhone・iPadのYouTubeアプリでHDRコンテンツを鑑賞するには対応している動画でハンバーガーメニュー(縦の3点アイコン)をタップし「HDR」を有効化する(デフォルトでは大抵の場合、自動でHDRで再生される)。

Netflix

Netflixアプリでも同様にHDR 10・Dolby Vision対応iPhone・iPadであればNetflixのHDR 10・Dolby VisionコンテンツでDolby Visionのマークが表示されるが、非対応のiPhone・iPadではDolby Visionのマークが表示されずハイダイナミックレンジでの鑑賞はできない。

iPhone X + Netflixアプリ。
Dolby Visionのマークが表示される
iPhone 7 + Netflixアプリ。
iPhone 7はHDR 10・Dolby Visionに非対応のためTVアプリと同様にHDR・Dolby Visionの表記が出ずハイダイナミックレンジでの鑑賞はできない

「HDR・Dolby Visionの表記があればそのiPhone・iPadはハイダイナミックレンジ対応、表記がなければ非対応」と覚えておこう。

Apple TV 4K

Apple TV 4Kであれば設定でフォーマットが「4K HDR」または「4K Dolby Vision」になっていればTVアプリやNetflixでハイダイナミックレンジのコンテンツを鑑賞可能(もちろんHDR 10・Dolby Vision対応テレビやモニターに接続している必要がある)。

TVアプリ
Apple TV 4KのTVアプリで「HDR」もしくは「Dolby Vision」という表示があればハイダイナミックレンジで鑑賞可能

ハイダイナミックレンジ対応のコンテンツをTVアプリで再生してApple TV Remoteの「MENU」ボタンを押してコンテンツの詳細情報を表示させ、「HDR」または「Dolby Vision」という表記があればハイダイナミックレンジで再生されている。

YouTube

Apple TV 4Kは現在YouTubeでのHDR再生には非対応な他、4Kは30fpsまで、50~60fpsは1440pまでという制限が存在する。

Netflix
同様にApple TV 4KのNetflixアプリで「Dolby Vision」のマークがあればハイダイナミックレンジで鑑賞可能

Apple TV 4KのNetflixアプリもiPhoneやiPad版と同じくハイダイナミックレンジコンテンツには「Dolby Vision」のマークが表示される。

SDR再生時はHDRを無効化

なお、SDR(非HDRコンテンツ)の場合に自動的にHDRやDolby Visionの効果を無効にする場合は「コンテンツに合わせる」の項目で「ダイナミックレンジに合わせる」をオンにしておくとSDRコンテンツで色がおかしいなどの問題を回避できる。

まとめ

AppleデバイスのHDR 10・Dolby Visionの対応状況はややこしいことになっているが基本的には以下の要点を抑えておけばいいだろう。

  • Amazon Prime VideoはAppleデバイスではハイダイナミックレンジ非対応
  • Macの場合はPro Display XDR対応MacとPro Display XDRの組み合わせであれば確実にDolby Vision環境を構築できる
  • 当該コンテンツでHDR 10・Dolby Visionの表記があればそのデバイスはHDR 10・Dolby Vision対応、表記がなければ非対応